野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信が順調だなんてうそぶくのはだ〜れだ??
こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。
今回は、野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信について。
何度もこのブログで取り上げている同ファンドなので、商品性や仕組み、投資している先などについては過去のブログ記事を参照して頂くのが効果的なのでそちらに譲るとして・・・、
どのように感じますか?この基準価額の下落幅(2週間弱で約6%の下落)?
<野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)基準価額 3ヶ月>
基準価額は3ヶ月間で見事なまでの急降下で、きっと投資している個人投資家は青ざめている表情だと思います(だからご相談が増えているのですが・・・)。
今投資している投資信託(ミューチャル・ファンド)が本当に自分の投資したい投資先なのか?リスク・リターンが良く分からず投資していないか?などご相談はいつでも無料で承るのでお気軽にご連絡ください↓
※直接相談はこちら(無料)
現状(2016/11時点)の状況と2014年7月の状況を比べると・・・
現在:2016年11月時点
<野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース・通貨選択型・毎月分配型)>
【基準価額】8,199円(2016/11/6時点)
【純資産額】3,646億円
【分配金累計額】9,820円
【分配金/月々】50円
純資産総額も2014年10月頃を頂点として急降下(解約数の増加)となっていますが、2014年を振り返ると野村証券マンの「分配金セールストーク」によって、個人投資家が「おっ?そんなに分配金出るなら・・・」といってオイそれと投資した時期と重なります。
約2年前:2014年7月時点
※野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型
【基準価額】13,812円(2014/7/11時点)
【純資産総額】約9,628億円
【分配金累計額】4,220円
【月々の分配金】250円
なんということでしょう!!
2014年7月の基準価額(13,812円ー2016年11月の基準価額(8,199円)=5,613円(下落)
2016年11月の分配金累計額(9,820円ー2014年7月の分配金累計額(4,220円)=5,600円(分配金で受け取っている金額=基準価額が下落している)
基準価額の下落額と同期間に受取済みの分配金額がほとんど、一致(約5,600円)!!
「わーい、高い分配金だ(2014年7月〜10月当時)!」と喜んでいた個人投資家は、単に基準価額から分配金を引き出しているだけで、この2年間全くリターンに繋がっていないということです。非常に投資時間がもったいないことをしてしまっています。
はい、もうお分かりですね?見せかけのリターンの「毎月分配型」で全くもって「順調」ではない。
それに気付いた個人投資家が増えたのか、はたまた野村證券マンの粘り強い乗換セールストーク(「原油価格見通しは悪いので、もうそろそろ売却しましょう」という利益確定という名の売却提案乗換セールストーク)が炸裂しているのか・・・捉え方は個人投資家次第ですが。
2016年2月時点で売却が妥当との私個人の判断でしたが・・・
この判断は大正解だった訳ですね。
このように過去から時系列で基準価額や純資産総額、分配金、そして何よりも大事なパフォーマンス推移を見ると明確です。
パフォーマンスは上がらないのに無駄に分配金は出すし、気がつけば減配して50円に減っているしと・・・投資している個人投資家からずれば踏んだり蹴ったりな投資信託(ミューチャル・ファンド)の運用状況になっています。
また純資産総額の激減状況を踏まえ、この基準価額の大幅な下落(2週間弱で約6%の下落)を踏まえると、少なくとも私が2016年2月時点で「売却した方が良いだろうなぁ=投資家のチキンレース(誰が早く解約するかどうか)」になるだろうなぁとブログ記事で記した様相となってきています。
約6ヶ月前:2016年2月時点
※米エネルギーMLP窮地!野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース・通貨選択型・毎月分配型)への影響は?
【基準価額】9,353円(2016/2/10時点)
【純資産総額】5,262億円
【分配金累計額】8,820円
【分配金/月々】200円
このブログの読者の皆さんは「眞原の言うことを信じて売却しようか」と捉えて2月時点で既に売却されていると信じていますが・・・、まだの方は、まだ遅くないと思います。
ちなみに当時(2015年12月頃)よくあった野村證券マンの売却乗換提案のご参考内容のブログ記事がこちら↓
約1年前:2015年12月時点
※「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月分配型からアライアンス・バーンスタイン米国成長投信Dコースへの乗り換え」は良い?
【基準価額】10,179円(2015/12/15時点)
【純資産総額】6,023億円
【分配金累計額】8,420円
【分配金/月々】200円
「これから原油市場見通しは明るい!or 今がこのファンドへ乗換え時です!」と言い張る野村マンのセールストークに対しては・・・
きっとこの投資信託(ミューチャル・ファンド)を「売却したい!」なんて言おうものなら、野村證券マンであればまず真っ先に思い浮かぶのは、
1.)野村ファンドラップに投資できる資金になるかな?
2.)外国債券(特に割引債券=俗称ディープディスカウントボンド、DDB)に投資できる資金になるかな?
3.)新発の投資信託(ミューチャル・ファンド)「米国バリュー・ストラテジー・ファンド Aコース/Bコース」に乗換え提案かな?
4.)信用取引の担保にならないかな?
5.)ここはやっぱりブル・ベア投信でしょう
6.)投信残高の維持を課内や支店で言われているから、何とかして「売却=キャッシュ化=出金=資産純減」は避けたい
など、あらゆることが頭によぎる訳ですね。そりゃ〜、当然です。
彼ら野村證券マンはプロの「セールスマン」なので当然、彼らの職務を遂行している訳です(=彼らの職務:いかに販売して手数料を稼ぎ、課内、支店内、社内の収益に貢献できるか)一切の非もなければ当然の仕事をしているだけに過ぎません。
※「野村證券を辞めてよかったか?」への回答(そして、私がK2で働く意義)/野村證券物語
http://toushin-shisan.net/2016/05/post-4686.html
確かに野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信は、その名の通り「インフラ関連」なので、原油市場だけの影響を受ける訳ではありません。
ファンドのポートフォリオでも「石油・ガス・消耗燃料:28%」「総合公益事業:17%」「電力:13%」「不動産投資信託:11%」「水道:9%」という業種別区分なので原油市場はそんなに影響はないと言われるかも知れません。むしろ「原油市場の見通しが明るい!」とも。
どちらのセールストーク(ポジショントーク)を準備しているのが野村證券マンです。
確かに「9月下旬の減産に関する暫定報道」で一時明るさを取り戻しましたが、去る10/28にウィーンで開催された協議において各国の生産枠について合意に達しなかったニュースに反応して、既にヘッジファンド(オフショアファンド)は原油価格上昇を見込む買いポジションを解消し終えています(買いポジションは2014年7月以来最大の減少)。
<原油上昇の勢いはたち消える>
(出典:Bloomberg)
白色:WTIの買いポジション / 青色:WTI原油価格
なので、野村証券マンよりも情報が早く運用側にいるヘッジファンド(いわばマーケットを動かす側の人たち)は「原油は上がらないだろう」と思い始めているという状況なのです。
その背景には11/30に予定されている総会において、OPECが8年ぶりの減産を正式に合意して履行するかどうか?に対して疑問符が付いているからに他になりません。既にに8月〜9月に上昇した原油価格分は帳消しになっているので、今後の動向としては「未知」であって、決して「明るい」訳ではないので個人投資家は注意したいですね。
まとめ:
・野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信の今後のパフォーマンスは厳しいものが予想される(2014年との比較でもよく分かる)
・原油相場は引き続きネガティブな見方がなされている
・仮に野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信売却を売却しても、上で挙げた投資商品をセールスされるのであれば要注意を!
・個人投資家はしっかりニュース情報も捉えて、セールスされるのではなく、自分の資産運用である以上は目標や自分の投資指針に照らし合わせて自ら考え選択できるように心がけましょう
※自分の側にアドバイザーがいる人いない人(資産家にはアドバイザーが必ずついている)/日本と海外(オフショア)の金融サービス違い
http://toushin-shisan.net/2016/11/post-5989.html
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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