「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月分配型からアライアンス・バーンスタイン米国成長投信Dコースへの乗り換え」は良い?
公開日:
:
野村證券
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回はQ&A方式で回答しています。
原油価格下落や米国利上げ観測からハイ・イールド債券やシュール関連が大幅に下落調整をしているので、この「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月分配型」や「フィデリティ・USDハイ・イールド・ファンド」に関するお問合せが激増しています。
そんな中、野村證券マンからの「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月分配型からの乗り換え提案が良いのかどうか」というQ&Aです。
<Q.1>
「「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月分配型からアライアンス・バーンスタイン米国成長投信Dコースへの乗り換え」は良いのかどうか?」
<A.>
まず、資産運用においては「商品(ファンド)ありき」投資判断をしないでください。あくまでも、◯◯さんの年間の平均リターン目標や他の資産との兼ね合い、投資期間などに照らしあわせて考える必要があるからです。
※運用目標リターン金額(年間平均リターン目標)を決めること/資産運用の基礎
それでは、本題に移りますが、まずはこのファンドの特徴の確認のためにも、過去に私がまとめているブログ記事をご確認ください。
※野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型/野村證券
また、既にご確認されいていると思いますが、月次レポートもご確認ください。
※『野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型』月次レポート
【基準価額】10,179円(12/15時点)
【純資産総額】6,023億円
【分配金累計額】8,420円
【分配金/月々】200円
このファンドの運用開始後5年間で分配金込みの年間平均リターンは12.9%程度です。運用全体としては堅調な推移をしてきました。〇〇さんが投資された時期が分かりませんが、現時点において伺っている投資額からの評価額はマイナス21%程度ですね。
まずマーケット概況からファンドの投資環境も踏まえて確認すると、
「現在、世界的な原油価格が約7年ぶりの大幅な下落調整に入り(1バレル=35ドル台)今後も継続的な下落要素が大きいくなります。こうした中で、このファンドの投資対象でもあるシュール関連(MLP)や株式などにもネガティブな影響が色濃く現れているのでファンド運用にとってはネガティブになっています。」
というような理由から、きっと恐らく〇〇さんに対して、野村證券の担当証券マンが売却セールスをしているのかと思いますが、こちらの売却のセールスは正しいと思います(とは言え、このような下落は夏前から既に分かりきっていたので、私からすればかなり遅い対処だと思います・・・)。
さて、そうした中で、
<Q.2>
野村證券のセールス担当からはこの段階でこの野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月分配型を解約して、アライアンス・バーンスタイン米国成長投信Dコースへ乗り換える事が得策だという提案をされています。
<A.>
では、この乗り換え提案されているファンドについて確認してみましょう。
【基準価額】10,179円(12/15時点)
【純資産総額】1,726億円
【分配金累計額】2,100円
【分配金/月々】100円
結論としては、わざわざこのような運用の下手なファンドへ(この運用リターンの割に)高い手数料を支払ってまでも乗り換える必要はありません。まずチャートをご確認頂けるように、ファンドのベンチマーク(=「S&P500株価指数」とチャートの下に小さく記載)よりも下回って推移しているのを確認頂けると思います。
そもそも〇〇さんが投資されているような投資信託(ミューチャル・ファンド)でベンチマーク以下のパフォーマンスで推移している場合、1.)単純に運用が下手なのか、2.)手数料(コスト)負けしてパフォーマンスが追い付いていないのか、のどちらかです。
つまり、このファンドに関しては米国株(S&P500株価指数)自体が上昇局面にあるにも関わらず、ファンドマネージャーが運用しているこのミューチャル・ファンドが市場平均指数(S&P500株価指数)を上乗まわれていないので運用が下手と言えます。
とはいえ、恐らく野村證券の証券マンはそこまで考えて〇〇さんにセールスをしている訳ではないと思うので、短絡的に「今後も米国株式は上がるし、成長株(アップルやアルファベット(=旧Google)、フェイスブックなどが上昇していくので乗り換えましょう」というようなセールスをしていることと察します。
もし仮に〇〇さんが米国株式へ投資したいとして、証券マンが〇〇さんのお考えを汲んで提案をする場合には、わざわざこのような運用が下手な投資信託(ミューチャルファンド)を勧める必要もなければ、〇〇さんがこのファンドへ投資する必要もありません。
米国株への投資という意味では、例えば単にETFなどでコストが割安なS&P500株価指数そのものへ投資すれば良いだけのことですし、もしくはS&P500株価指数に連動する15年間満期の140%元本確保で積立投資ができる海外積立投資でへ投資されると良いだけに過ぎません。
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改めて結論をお伝えすると、売却提案は合っていますが、この乗換そのものは良くありません。
投資アドバイザー
眞原
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