【富裕層情報】富裕層向け贅沢品価格が上昇中!過去10年最も値上がりしているモノは??〜 The Wealth report 2019 – Knight Frank 〜
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富裕層の資産運用, 気になるホットニュース(妄想・制度・規制), 海外情報
こんにちは、眞原です。
今回は、富裕層のアセットアロケーション情報です。
英国のグローバル不動産コンサルの「Knight Frank」が、直近リリースしていた【The Wealth Report 2019】から面白いなーと感じた情報を。
まず、同リポートいわく「世界の超富裕層(保有資産が3,000万ドル以上の人) の数」は過去10年間で増えているようです。
ちなみに・・・、この「富裕層」というワード自体、単にあらゆる企業がマーケティングツールの1つの言葉として定着させているに過ぎないし、金融機関が「保有資産別に顧客セグメント」するために分け使っているに過ぎない言葉なのですが。。。
確かに一方で、富裕層と呼ばれる人たち彼らもまた「一般人と同じ扱いを受けたくない」という類の方々がいますが(むしろ一般人に紛れるようにしている方もいますが)・・・。
なので、一概に「富裕層」というのは語弊があるので、Knight Frankが定義している「富裕層セグメント(原文のまま)」で記すとこうなるようです。
UHNWI
Ultra-high-net-worth individual – someone with a net worth of over US$30 million excluding their primary residence
HNWI
High-net-worth individual – someone with a net worth of over US$1 million excluding their primary residence
「超富裕層:(住居を除く)資産価値30億円以上保有者」と「富裕層:資産価値1億円以上保有者」との区別です。
さて、ここ日本においては、総人口比率で見ると「富裕層:資産価値1億円以上保有者」は約230万人である一方、ビリオネア(10億ドル以上保有者)となれば僅かに35人、という世界基準で見ると「超富裕層数/割合」が圧倒的に少ない、低い現実があります。
だからこそ、世界で「超富裕層」が当然のように投資する「オフショアファンド(ヘッジファンド)」、そしてスイスやアメリカ、イギリスやイタリアで当然とされる「プライベート・バンク」や「ファミリーオフィス」のサービスが、ここ日本には存在しない、または根付いていないというのは当然と言えば当然なのです(元がなければ、情報もサービスも入ってこないのですから・・・)。
さて今回「The Wealth Report 2019」で面白いなーと感じたのが、
「過去10年間、過去1年間において、人気の高い富裕層向け贅沢品の上昇率」
についてのデータ言及があったことです。
こちら!
<Objects Of Desire
(Luxuary investment outlook)>(The Wealth Report 2019)
「過去12ヶ月(1年)」と、「過去10年」の、贅沢品(ラグジュアリー品)の価格変動率を示しています。
<過去10年間での上下落率ランキング(%)>
1.)希少ウィスキー:582%
2.)ビンテージカー:258%
3.)硬貨(コイン):193%
4.)切手:189%
5.)美術品:158%
6.)ワイン:147%
7.)カラーダイヤモンド:122%
8.)宝石:112%
9.)高級腕時計:73%
10.)アンティーク家具:-32%<過去12ヶ月の上下落率ランキング(%)>
1.)希少ウィスキー:+40%
2.)硬貨:+12%
3.)ワイン:+9%
3.)美術品:+9%
4.)高級腕時計:+5%
5.)ビンテージカー:+2%
6.)アンティーク家具:+1%
7.)カラーダイヤモンド:0%
7.)切手:0%
8.)宝石:-5%
例えば、上昇率1位のウィスキーやビンテージカーの2018年オークションを振り返ると・・・、
手描きのボトルに入った1926年物のスコッチウィスキー「1926 The Macallan」が、ロンドンのChristie’sが開催したワインと蒸留酒のオークションで「120万ポンド(約1億7,765万円)」で落札されたり・・・、
また、2018年に最も高い値がついたのは、1962年式の「フェラーリ250GTO」で、落札価格は4,840万ドル(約54億1,000万円)だったりと・・・。
また、硬貨や切手も古くから富裕層の間では「投資対象」としての位置づけで、2018年に売買された切手「1918 Jenny Invert 24c」の最高額は160万ドル(約1億7,884万円)でした。
また、硬貨はアンティーク硬貨を扱うCNG が販売した「1621 Polish gold 100 ducat(Polish)」が最高で、価格は220万ドル(約2億4,590万円)でした 。
シンプルに、こういったオークションの世界でも、資産運用(有価証券投資、不動産投資でも)、世界中(や日本)の超富裕層や富裕層が富を殖やし続けられる理由の1つは、
良いモノは良いとの判断+
それら投資対象として考え、自らリスクを取り、
投資を実行している(リターンを得ている)
からに過ぎません。
【資産運用基礎】サラリーマンと事業家(経営者)との埋めようのない「資産運用における大きな考え方の違い」②事業家(経営者)思考編
こういったオークション落札物は「実物資産」として、彼ら超富裕層や富裕層の投資アセットアロケーションに組みいれているというのは間違いありませんが・・・、
オイそれとこのプライスでオークション落札するのは、実にたまげます。
ちなみに、私の香港の友人(日本での経験も長かった)は、香港でこういったオークション(美術系)の仕事をしているのですが、やはり「世界から集まる富裕層のカネの使い方(投資額、投資判断)」は、日本人の多くとは次元が違うという話をよく耳にします(メインランド中国人、香港人、そして台湾人の超富裕層はホンマにお金持ちですから、同じアジア圏にも関わらず!世界で見ると、先進国では日本人だけが貧しくなっていっている感覚になります・・・)。
過去にも私のブログでは、アートやオークションに関する記事を書いています↓
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