「損をしない前提(リスクゼロ前提)」の資産運用を求める愚
こんにちは、眞原です。
今回は、資産運用初心者の考え方について。
投資初心者で、これから資産運用を始めようとする人が、いつも陥る思考が共通しています。
それは、
”損をしたくない(=リターンが上がるのは当然)”
です。
確かに、誰しも「損はしたくない」もの。そしてリターンを得たいもの。
損をしている状況というのは、精神衛生上悪いですし、まして自分の資産が減るのですから・・・。
この「損失回避」の思考や行動に関しては「行動ファイナンス」という学問分野で学術的に学べるので、ご興味ある方は本屋さんで「行動ファイナンス入門」などを読んでみましょう・・・、
さて、それでももっと深く「損をしたくない」を考察すると、行き着く先の考えには、
「損をせずに(「損をする可能性」が低くて)、一定のもしくは大きなリターンを得たい」
というのが見え隠れします。
しかしながら、これはあまりにムシのいい話だということは誰もが分かるのではないでしょうか?
この「損をする可能性」のことを、資産運用の世界では「下振れリスク(下方リスク)」と呼び、一方「リターンを得る可能性」のことを「上振れリスク(上方リスク)」と呼びます。
リスク=リターンについてはこちら↓
つまりは、
「損をしたくない=下振れリスクをとりたくない」
ということになります。
確かに、この気持、よーーーーーく、分かります。
が、「下振れリスクをとりたくない」場合は、「上振れリスク(=リターンを得る可能性)」も小さくなるのが当然なのです。
言い換えれば、
ローリスク・ハイリターン
という運用資産は(基本的には)存在しません。
例えば、
「リスクゼロ!リターンは7%驚異の資産運用!」
なんて触れ込みがあれば、それは完全に「詐欺」か「ねずみ講」でしょう、そんな「運用資産」はこの世に存在しないですから。
もし万が一仮にそういう「運用資産」が存在したとしても、、間違いなく一般人の私たちのもとに流れてくる情報ではありません。
一方「運用資産」ではなく「保険商品」であれば「限りなくリスクをゼロ(保険満期まで持てば)、リターンはそこそこ」というのは大いに存在します。
話を戻すと・・・、
なので、資産運用では、
「損をする前提=下振れリスク(マイナスになる可能性)がある」
ということです。
この前提をを多くの投資初心者が、勘違いもしくは見て見ぬふり、間違えています。
もし、「リスク(上下のブレ)」がない資産運用であれば、そもそも「マイナス」になることは愚か「リターン」もありません。
つまり最も「リスク(上下のブレ)」がないのは、資産運用ではなく、「銀行預貯金(但し1,000万円までのペイオフ内)」のみ。
資産運用においては、大なり小なり「リスク」がある、つまりは
【「損も(下振れリスク)」「益も(上振れリスク)」のどちらかを得る可能性がある】
ということです。
なので、前提として「損をしない」というのは大間違いで、損をしたくないなのに大きなリターンを得たいというのも大間違いなのです。
そもそも、資産運用に限らず、私たちの普段の生活、人生においても、
リスク(ブレ幅)とリターン(実益)
は表裏一体であって、それをいかにコントロールするために、
果敢にリスクを取るかどうか、リターンを諦めるかどうか
という「自己責任の判断、行動」を日々しているだけに過ぎません。
人生においても「リスク(上下のブレ幅)」が無い人生がないように、資産運用においても「リスク(上下のブレ)」がない資産運用なんて、ありえませんので。
突き詰めていくと、
自分の人生において、リスクを取ってリターンを得ようとしているのかどうか?
につきます。
実は多くの企業経営者や自営業者、アーティスト、開業医、職人など、自分でリスク裁量を取って生きている人は、資産運用においても「リスク」の意味、「損をする前提」を踏まえている人が圧倒的に多い傾向があり、「資産運用」においてもこれは如実です(=「資産運用の自己責任」をよく理解している人が多い)。
なので、これから資産運用を始める人も、
「リスク(上下のブレ)は大前提、損をすることも大前提、リターンを得ることも大前提」
というマインドをしっかり叩き込んだ上で、資産運用を始めましょう。
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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