【新規投資信託】ワールド・フィンテック革命ファンド(為替ヘッジあり/なし)/大和証券
公開日:
:
最終更新日:2021/02/09
日本の投資信託(ミューチャル・ファンド)やETF
国内ファンド解説
こんにちは、眞原です。
今回は、大和証券で5/31から新規募集販売されている「ワールド・フィンテック革命ファンド(為替ヘッジあり/なし)」の情報について。
(出典:大和証券HP)
おやおや、またアクティブ型且つテーマ型の「フィンテック関連」投資信託(ミューチャル・ファンド)ですか・・・という印象を受けます。
ここ数年の証券会社、資産運用会社が作っている流行り(テーマ型アクティブファンド)は、
・フィンテック
・ブロックチェーン
・AI
・ロボット
・モビリティ
などでしょう。
過去数年でこれらに関連する投資信託(ミューチャル・ファンド)が、野村證券、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券を中心にいくつも販売されてきました、内容や投資先ポートフォリオが若干違うだけで、本質的には「同じ、日本円での株式投信」です。
正直、テーマなんてどうでも良いのです・・・、これらのテーマは(特に日本の場合)、
・証券会社(の商品企画部)
・運用会社(アクティブ型のファンド会社)
が「お!これ流行りそう!」とか「流行りのテーマだから投信作っちゃおう!」のような流れで「売れる(かも知れない)から」、業界横並びの証券会社や運用会社が作って販売しているに過ぎません。そこに「投資家のニーズが・・・」なんて、ありません。
投資家のニーズは、これまでも投資している投資信託(ミューチャル・ファンド)のパフォーマンス改善と、毎月分配型のタコ足運用を止めてもらうことではないでしょうか。
単に流行りに乗って「新規投資でアクティブ型ファンド」に投資する必要がないのは言うまでもありません。
それでは、この投資信託(ミューチャル・ファンド)の概要です。
・世界のフィンテック関連企業株式への投資(日本を含む)
と円建てで、下記3つのテーマに沿った株式への投資です。
<3つのテーマ>
1.)キャッシュレス・ビジネス(決済のキャッシュレス化の進展により恩恵を受ける企業)
2.)フィンテック技術基盤(新しい金融サービスの技術的な基盤を提供する企業)
3.)次世代金融リーダー(新技術の導入によって市場をリードする金融機関)
もうお馴染みの「投資信託(ミューチャル・ファンド)」の資料で、「このテーマは、予測データでは右肩上がりです!だから投資すればリターンを得られます(かも知れません)」という内容ですね。
細かくは画像を見てください。
投資信託(ミューチャル・ファンド)を運用するのはファンドマネージャーたちなので、彼らにはこういう情報が必要です。
一方、投資家目線で考えれば、こういう情報も確かに必要ですが、そのアナリストでもなければ、知らない分野を深く知る、調べるのには彼らのように時間がありません。
そこで投資家が大事にした方が良いのは、どういうポートフォリオ(銘柄)での運用なのか?です。
こちら。
<2018年4月末時点ポートフォリオ組入の上位10銘柄>
<通貨、国地域、時価総額別Breakdown>
<テーマ別比率、ポートフォリオ特性、業種別>
もし投資家自身が、これらの「テーマ」が気になるのであれば、こういう投資信託(ミューチャル・ファンド)に組入られている個別銘柄をピックアップして、自分で個別に投資する方がいくらか自己責任の元で投資できると思います。
もちろん個別銘柄に投資するのはリスクが高くなる訳ですが・・・。
その個別銘柄リスクを避ける為に、こういう投資信託(ミューチャル・ファンド)があるんだ!
と大和証券マンに言われそうですが、
では、なぜこういうアクティブ型の投資信託(ミューチャル・ファンド)に投資する必要があるのか?(ETFでも良くない??)
という答えは持ち合わせていないでしょう。
もし、どうしてもフィンテック関連の「投資」に拘るであれば、例えばNASDAQに上場しているこういうETFにも投資できる訳です。
Global X Funds
きっと大和証券マンはこういう情報を知らないでしょうけれど!!(自社の投信を販売するのが彼らの仕事だから)。
投資家としては、同じような「テーマ」であれば、コストが低いETFで十分なのです。
下でパフォーマンスを確認しますが、同じような「フィンテック関連」として、今回の大和証券のアクティブ型の投資信託(ミューチャル・ファンド)が((若干のテーマ性が異なるものの))少なくともコストが安いこのようなETFでこのパフォーマンス(2016年12月運用開始から1年半で)+32.61%以上のリターンを上げ続けない限り、個人投資家は投資する価値がありません。
例えば、同ETFの投資先のテーマは、
無理やり日本語を当てはまると・・・、
1.)Mobile Payment(スマホ決済サービス)
2.)Peer-to-Peer(P2P)and Marketplace Lending(個人間資金移動、オンライン融資仲介)
3.)Enterprise Solutions(=システム開発)
4.)Blockchain and Alternative Currencies(ブロックチェーン技術、代替通貨)
5.)Crowdfunding(クラウドファンディング)
6.)Personal Finance Software and Automated Wealth Managemenet/Trading(個人ファイナンス/自動資産運用売買ソフトウェア)
などに投資しているETFで、テーマとしては結構かぶってるなと思います。
より具体的な業種や国地域、上位銘柄とパフォーマンス数値がこちら。
米国比率が71%以上、次いでドイツ約10%、スイス7%と続いていきます。
このETFに投資した方が良いですよ、というお話ではなく・・・、
要は、
「日本国内の金融機関(大和証券や野村證券、メガバンク)で販売されている金融商品(=投資商品)が、「資産運用の全て」では決してない」
ということです。
上のようなETFも然り、私たちが常々情報発信しているオフショアファンド(ヘッジファンド)然り、世界中には「資産運用先(投資先)」が山ほどあります。
日本国内の投資信託(ミューチャル・ファンド)は正直ダメダメなものばかりですが(直近はマーケット環境が運良く良かっただけで、仮にマーケットが乱高下、下落する局面・・・2011年や2008〜09年で、その答えが分かります)、国内外で比較して選択するというのは非常に大事になってきます。
資産分散と通貨分散
に尽きます。
同じような日本円の投資信託(ミューチャル・ファンド)で、同じような株式投資信託(ミューチャル・ファンド)に投資しても、分散にはなりません(例え短期的に上昇するとしても)。
個人投資家は、今のマーケット環境が良い内にしっかり分散と選択をしたいものです。
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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