トランプ大統領演説を終え今後の米国やグローバルマーケットや為替動向や日本の事情をどう考えるか?
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最終更新日:2021/02/09
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こんにちは、投資アドバイザーの真原です。
今回は世界(米国)マーケットに関して。
日本では3月に入り2017年も2ヶ月が終了したところですが、日本時間本日朝11時に(米国時間夜2/28)トランプ大統領の演説があり、1月の大統領就任前後からのトランプ大統領の方針やトランプ政権の方向性を確認する上で、マーケットでは身構えられていました。
※全投資家注目の2017年1月20日!いよいよトランプ米大統領&政権誕生!/マーケット(世界),投資と社会事情の関係
<演説時のトランプ大統領の様子>
(出典:REUTERS)
演説をオンタイムでも確認していましたが、結論から言うと、
無風!いつもの過激発言は無し、今後の展開がまだ読めない!
と若干の肩透かしを食らった内容でした(そして、個人的には、いつもトランプ大統領が締めている真紅やブルーのパワータイと違って(敢えて?)ブリテッシュ系(=左から右下に流れる)のストライプタイをしている事に驚きました)。
さて、演説内容では、まずは1月の就任から40日間の実績として、
・米国株式(株価)の上昇と高値更新
・環太平洋連携協定(TPP)離脱
などについて述べ、さらに改めて言及したのが、
・総額1兆ドル規模のインフラ投資計画
・中間層減税、法人税減税を含む税制改革の実施
・米企業によるパイプラインの建設
・オバマケア(医療保険制度改革)の見直し
・移民
・メキシコ(南)との壁建設
・国境警備強化
・ISISへの壊滅を目指す
・自由貿易を認めつつ、フェア貿易を行う
など幅広〜くアレコレと言及はしたものの、
マーケットとして完全にノーサプライズで、特にこれらの優劣にも言及がなかったので「詳細を語らず仕舞い」だったという演説内容でした。
ただ、むしろ今回のトランプ大統領の演説は
大統領らしく、分断の危機にある米国民の団結を促す狙い、共和党民主党の協力の呼びかけ、同盟国への支援を約束、人種差別や偏見を非難
といったこれまでの「悪いイメージが(メディアによって??)先行していたトランプ大統領像」の払拭に努めたという感がありました。
私も、選挙前や大統領主任後もトランプ大統領のインタビューや演説数多く見てきましたが、今回の上下両院合同本会議を見ながら、
「あれ?トランプ ”大統領” っぽくなっている!」
正直感じました(これまでの雰囲気と若干ポジティブな意味で違う様子でした)。
結果、東京株式マーケットでも他のアジア市場でも「詳細を語らないトランプ大統領演説」によって方向感が出ないマチマチの動きとなり、目先は今晩の米国株式がどのように推移するのか?という点に注目が集まります。どのマーケットでも演説内容からトランプ政権の方針は読みきれないという具合でした。
また為替市場では、ややドル買い優勢という状況でした(今回のトランプ大統領演説よりもむしろ、米国利上げ観測によるドル買い意識の方が強いかも知れません。)
<3/1 各為替5分足チャート>
(出典:REUTERS 一部加工)
マーケットで懸念されていた「過度な保護貿易」に関する言及もなく、非常に先が読み辛い状況です。
また、日本の国防やグローバルに影響を及ぼす「外交政策」についても特に目立った言及がなく、これから日本や各国外交も活発化していくことでしょう。
それでも注目すべきだったのは、特にインフラ投資に関してトランプ大統領が声高に言った、
“Buy American, Hire American(アメリカ製品を買い、アメリカ人を雇用する)”
という決まり文句は無視できません。
3月にはまだ大事な予算教書の発表が控え、経済教書(大統領経済報告)なども控え、4月末には100日計画が終えるので、もしこの頃までに具体的な方針が出てこなければトランプ政権そのものに肩透かし感が帯びてくるからです。
まずは今後の予算教書の動向と議会とトランプ政権の折り合いに注目が集まりそうです。
これまで矛盾に満ちたトランプ政権の方針が多い中で米国株式3市場(NYダウ、S&P500、Nasdaq)は最高値更新とさらに上昇基調にあり、またトランプ政権の方針も然ることながら、米国利上げ期待で米ドルも高くなる(米ドル高要因)が待っています。
日本人個人投資家はまだ不透明な米国方針確定前そして利上げ前の状況なので、早めにこれらの資産(S&P500指数や米ドル資産)へ分散投資しておく方が良いでしょう。
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