日銀保有の日本株式EFT累計額は8.9兆円で保有率59%!〜作られた日本株式市場〜
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最終更新日:2021/02/09
気になるホットニュース(妄想・制度・規制)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回は日本マーケットについて。
Bloombergによると、日銀が2010年から買い入れを進めている日本株式ETF(指数連動型上場投資信託)の累計額が8.9兆円に達しているそうです。
これは、日銀が国内上場の日本株ETF全体における59%を保有していることになります。
<日銀のETF保有率は59%に上昇>
(出典:Bloomberg)
結果、日経平均株価(日経225銘柄)を構成する90%(約200社)の企業で株式保有率10位以内に入る実質的な大株主に日銀の名前が連なることになっています。
確かに世界的に金融緩和を行っている、行ってきた世界の中央銀行(FRB、ECB、日銀)ですが、その最たる違いは「日銀はリスク資産(上下にブレる資産)である株価指数連動ETFやREITを購入している」という点です。
FRBやECBが買い取ってきたのは、債券や住宅担保ローン証券ですがこれらは必ず満期償還があって償還額が見えているものに過ぎません。が、私たちの日銀は「満期が無く、安く買って高く売らないと損になるもの(いつかは売らないといけないもの)」を買っているという大きな違いがあるのです。
「出口(いつ売るのか?)」が全く見えない中で、日銀が買い進めている現状です。
<日銀のETF買い入れの推移(4/21時点)>
(出典:同上)
日経平均株価で16,700円台、TOPIXで1,300pt台・・・これ以上に日銀は売り抜けないといけません。
その売り圧力はいつ来るのか分かりませんが、そういう背景をもとにこれからも日本株全体が上がっていくと信じている個人投資家はいるのでしょうか?
このような予測を踏まえると日本株関連に関しては今後下がるであろうという可能性(リスク)が高くいくらドルコスト平均を活用した海外積立投資であっても、私は自分の資産内容からは真っ先に外しておきたい資産だと思います。
もっとも懸念すべきは・・・今後、日銀が「ETFを売りたくても売れない」という状況にならなければ良いのですが(「売るというアナウンスをするとマーケットは暴落するのでそんなこと言えない」というのが事実)。
〜併せて読みたい〜 ※日銀が買う日経平均株価の上昇はアベノミクスの「官製相場」!5頭の鯨が泳いだ後に残るのは、それを信じた個人投資家の含み損。 / マーケット(日本) ※民主党時代の経済情勢と安倍政権下でのアベノミクス / 投資と社会事情の関係
(カバー写真:Bloomberg)
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