ハンバーガー1個=18,000円、ホテル1泊=75万円!経済危機下のベネズエラ(通貨暴落(ハイパーインフレ))
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最終更新日:2021/02/09
気になるホットニュース(妄想・制度・規制)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回は、世界マーケット(南米=ベネズエラ)についてです。
日本の裏側にある国なんて関係ないや、遠い国だから知らないやということではなく、個人投資家は世界情勢として世界でどのようなことが起こっているのか?について常にアンテナを張っておくようにしておきましょう。
まずは、ベネズエラの地理的位置から・・・
南米コロンビアとブラジルの北側に位置しています。
ベネズエラの歴史など詳細についてはwikipediaなどで調べてもらうとして・・・、重要なのは「今、ベネズエラがどのような経済状況下にあるのか?」ということです。
もともとコーヒーなどプランテーションなど農業が主な産業でしたが、1950年代から石油依存の経済構造となってきた背景があります(輸出収入の90%以上)。
しかしかながら、2013年以降は原油安の影響を大きく受け経済は疲弊、時を同じくして当時のベネズエラ大統領だったチャベス氏が死去、さらに政治的な混乱も加わって現大統領のマドゥロ氏は、現在の経済疲弊に対して特に有効な対策を打てないまま、ベネズエラの国民生活が混迷を極める状況に陥っています。
そんな中で、ベネズエラの通貨(VEF)であるボリバルの推移がこちら。
<USD/VEF(ボリバル)>
(出典:Bloomberg)
2月に一気に主要レートの通貨切り下げ(ボリバルの通貨価値が一気に目減り=インフレ)になり1米ドル=約10ボリバルとなっています。完全にハイパーインフレです。
ただ、実際に経済危機にあるベネズエラにおいてこの公式レートでは取引をする商人がいるわけもなく、ブラックマーケットのレートでは、1ドル=1,000ボリバルで取引されているそうです。
結果、
ハンバーガー1個(1,700ボルバル(170米ドル))=18,000円
ホテル1泊(69,000ボリバル(6,900ドル)=75万円
となっています。
(出典:AFP)
上の記事では”the eye-watering cost(=目が飛び出るほど驚く)”と東京やスイス・チューリッヒ以上だと表現されています。
ハイパーインフレ(通貨価値の大幅な下落)によって、ベネズエラ国内の輸入品や原材料価格は高騰し、中流層でさえその大部分が貧困入りし、ハンバーガーですら買えない状況になっているようです。
もちろん食糧難にもなっていて、隣国コロンビアから密輸した食品を高値で売りさばいたり、略奪も相次いでいるとのこと・・・さらなる治安悪化や医療問題も懸念されています。
そういえば、2015年にアフリカのジンバブエでも同様のハイパーインフレが起こっていましたね・・・。
※ジンバブエのハイパーインフレは5,000億%!貨幣が無価値になるハイパーインフレの怖さ。/財政問題
またベネズエラの隣国ブラジルでは、ルセフ大統領の弾劾が決まったりと(実質的に職務停止)混迷を極めつつある南米経済です。もうさすがに南米に投資している個人投資家は少ないと思いますが(度々「南米への投資への注意喚起は過去このブログで行ってきたので」)、改めて遠い国であっても情報を得ることは非常に大切です。
一重に「国の指導者や為政者」の判断や行いが悪い結果、結果国民が苦しむことに繋がっているというのは世界(先進国でも新興国でも)各国で共通していることでしょう。
「(いつ何をしてくるか分からないから、根本的に)政府は信じられない」ということを合理的に捉え、行動しているのは特に中国人や新興国に住んでいる人たちの賢い選択であって、その考え方の根本にあるのは、結局彼ら自身が苦心して築き上げた資産を国に非同義的に奪われない、また家族を守る為の資産防衛が目的になっています。
※中国が銀聯カード(Union Pay)による海外での現金引き出しを年間10万元へ制限〜国家(通貨)を信じるリスク、日本や日本円は?〜 / 日本人海外居住者の資産運用方法
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