ジンバブエのハイパーインフレは5,000億%!貨幣が無価値になるハイパーインフレの怖さ。
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最終更新日:2021/02/10
資産運用の基礎、Q&A、基礎用語
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回は『ジンバブエのハイパーインフレについて』です。
ジンバブエってどこ?って思う日本人も多いと思うのでまずは地理から確認してみましょう。
ジンバブエ?
アフリカ大陸の南方、南アフリカやボツワナ、ザンビア、モザンビークに囲われた場所に位置しています。国土は日本とほとんど同じくらいなものの、人口は約10分の1程度です。元々はイギリスの植民地(白人国家ローデシア)を経て独立(1980年)。2003年にイギリス連邦から脱退。農業生産によって「アフリカの穀物庫」としてジンバブエ経済を支えてきた歴史があります。そして今回取り上げているハイパーインフレに関しては、1999年の第二次今後内戦からジンバブエ経済危機に繋がり、結果ハイパーインフレが生じているという状況です。
ジンバブエのハイパーインフレとは?
今週にはジンバブエは、『ハイパーインフレ』によって事実上価値がなくなった自国通貨(ジンバブエ・ドル)を公式に廃止するそうです。現在の銀行口座のジンバブエ・ドルを米ドルに交換するとジンバブエ準備銀行(中央銀行)が発表しました。
2008年に5,000億パーセントのハイパーインフレを経験し翌年2009年から自国通貨ではなく米ドルや南アランドをかわりに使用していたそう。
今回の決定によって、米ドル交換レートが、17.5京ジンバブエ・ドル(175,000,000,000,000,000=1兆の17万5,000倍 ※京=10の16乗)までの銀行口座に対して受け取れるのは、5米ドル(625円※1ドル≒125円換算)ということで、この金額を越える残高に対しては、3.5京ジンバブエ・ドルに対して、1米ドルに交換されるようです。
まさにジンバブエ人にとって、それまで自国通貨であったジンバブエ・ドルが『無価値』、『紙くず』になりました。つまりジンバブエ・ドルのみでせっせと預金や資産を作っていた人にとっては想定外ではないでしょうか。これはどこの新興国、先進国でも然り、自分の資産に対して通貨分散していなかった最悪の結果といえます。
同じような話をブラジル人の金融マンから話を聞いたことがあります。
ギリシャがEUを脱退できない理由(脱通貨EURによる、自国通貨ドラクマの脆弱性)
現在特に、ギリシャ財政問題が欧州圏を騒がせていますが、ギリシャ政府(ギリシャ国民)がユーロ圏を脱退できない、したくない1つの理由は、ジンバブエと同じです。現在は単一通貨ユーロを導入して国内、域内で還流していますが、一度ユーロ圏を脱退してしまえば、通貨統合前まで使っていたギリシャ時前の通貨「ドラクマ」に戻す必要が出来てきます。
ただでさえ、財政問題や高い失業率など「問題が多い」と国際社会では見られているので、仮にドラクマに戻した場合、間違いなく通貨が暴落=ハイパーインフレになります。そうなれば、最も被害をこうむるのがギリシャ国民なので、デフォルトやハイパーインフレに備えてギリシャ国内ではユーロ預金を引き出すギリシャ国民が圧倒的に増えているということです。
日本人は?日本国債は大丈夫?日本国債暴落(金利大幅上昇)=ハイパーインフレの引き金に?
日本の円資産価値はジンバブエやギリシャ、ブラジルと比較すれば強い通貨でしょう。それでも(「想定外」と言われていた原発問題然り)、「想定外」だった・・・で済めば良いですが、多くの日本人が日本円資産に偏った資産しか持たないリスク(自国通貨のみを保有するハイリスク)に対しては、資産フライトつまり外貨資産(オフショア投資)保有やスイスプライベートバンクでの「備え」が必要なのは間違いありません。
過去、世界中歴史的に考えて、通貨の信任なんてものは、アッという間に「無価値」、「紙くず」、になるのですから。
今回のハイパーインフレを乗り越え、今後のジンバブエ経済の再興を望みたいです・・・。
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