ブラジル人の金融マンから聞いたブラジル経済について〜国家を信じないからこその資産防衛方法〜
公開日:
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最終更新日:2021/02/09
資産運用の基礎、Q&A、基礎用語
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回のブログは『ブラジル人の金融マンから聞いたブラジル経済について』について。
数日前にブラジル在住のブラジル人金融マンと会って話をする機会があったので、彼に「ブラジル経済ってどうなの?」「レアルってどうなの?」など色々質問をブツけて情報共有をしたので、今回のブログでまとめたいと思います。
(ロイター)
奇しくもその日(3/15)、現ルセフ大統領の汚職疑惑、国内のインフレや経済成長の低迷に端に発し、ブラジル国内の20を越える都市で100万人超のブラジル人がデモ行進を行っていました。
そして、気づけば対米ドルでブラジルレアルが12年ぶりの安値(年初から22%超下落)を付けた上、今日OECDの発表によるとブラジルの2015年度成長率がマイナス0.5%(2.0%pt下方修正)との見方が示されました。
それでは本題のブラジル人金融マンとの話に戻ります。
『いつの時代、どこの国でも政治家や官僚は国民から「獲る」のが仕事だ。』
と彼が言っていたのが印象的でした。そのブラジル人の金融マンと話をした話題が大きくこの3つ。
・「ブラジル経済って実際どうなの?良いの?悪いの?」
段々、悪くなってきている。今の政権の問題(大規模な汚職問題)が重しになっている。財政問題も重くなっているから税金が高くなる一方で、それでも汚職がヒドイから国民が怒っている、とのこと。
今回の100万人超のデモの裏側は、ニュース報道の通り国営石油会社ペトロブラスを巡る汚職問題(与党や幹部、ルセフ大統領への疑惑=その額、約800億円)があります。実際、彼曰く本当に政治腐敗がヒドイということ。
・「ブラジル・レアルって投資資産としてどうなの?」
対米ドルで安くなり過ぎている(=インフレ)から、生活が大変な国民が増えているとのこと。これ以上インフレ(レアルの通貨価値下落)が進むともっとデモが起こると思うとのこと。そもそもブラジル人は自国通貨(ブラジル政府)を信じていないよと言っていました(苦笑)米国の利上げによってもっと下落するリスクが高いよね、と。(=レアルがより下落するということ。)
・「ハイパーインフレ(デノミネーション)って想像出来ないけど、実際どうなの?」
上の話にも繋がるのがこれ(ハイパーインフレ=デノミ=通貨価値切り下げ=レアルの紙切れ化)。結局、自国通貨を信じていないブラジル人は資産防衛の為に海外積立投資を通じて米ドルに資産をシフトさせて自分たちの資産を保全しているとのこと。
そして特に年配のブラジル人は過去にデノミ(通貨切り下げ)を経験しているから、なおさら「政府」や「自国通貨」を信じていないらしいですが、彼らが若い世代にも政府(政治家や役人)はそういう事をやってくると教えているそうです。
ブラジル・レアル関連(や通貨選択)の投資信託に投資している日本人投資家は多いですが、実際のところ、投資している通貨の現地の情報はほとんど知らないと思います。レアルが下落し続けているからファンドの基準価額が下がっていく訳ですが、こうやって実際にブラジル在住ブラジル人金融マンに話を聞くと説得力がありました。
さて、ここで私たちの「日本円」についても、少し考えてみたいと思います。
確かに現安倍政権下で、日経平均株価は上昇しています(実体経済以上に、金融緩和によって)。ただ、ブラジル同様に財政問題については全く進展していないのが現状です。(ブラジルと日本の財政問題を単純比較できる訳ではないですが、政治的なリスク(=ある種の腐敗)は同様です。)
日本人の多くが、資産として持っているのは「日本円」です。
・預貯金
・給与
・保険
・年金
・持ち家(不動産)
・車
など
今後の日本(人口動態、増税、社会保障カットなど)を考慮に入れつつ、通貨分散や資産分散(防衛)が改めて重要ではないでしょうか?
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