【財政問題】「国債」がリスクウェートゼロで無くなるかも!?(金融機関へのダメージ)
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最終更新日:2021/02/09
気になるホットニュース(妄想・制度・規制)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回のブログでは、日本のメディアではほとんど取り上げていない『国債のリスクウェートに関するルール変更(予定)』についてです。個人投資家に直接は関係無いものの、今後のルール改定によって日本国債への影響もあるのではと考えられます。
さて、日本人にとって、2014年12月に米国格付会社ムーディーズ(Moody’s)が消費税増税の延長を理由に日本国債の格付けを下げたのは記憶に新しいですね。ただ、この背景の思惑は財務省からの圧力があっただとか、Moody’sシンガポールの担当者の考えがお塩押されただの、色々と噂されている格下げ騒動だった訳ですが・・・。
それはさておき、とりあえず現状の日本国債の格付け水準は上で確認した通りです。(A1)格付けが全てとは全く考える必要はないものの(サブプライム問題の時に誰もが学んだこと)1つの参考指標にはなる訳です。
(分かりやすいように乱暴に説明しますが)現在、国際的な銀行のルール上「AAA〜AA格付け国債と自国通貨建ての自国国債を保有する場合」は「債務不履行(デフォルト)に陥らないもの」=「リスクウェート・ゼロ」という国際的な銀行のルールを元に保有していたり、売買されたり、発行されたりしています。(だた、債務不履行に陥っている国債は歴史的に幾つもあります。)
この場合、金融機関(銀行)はそれこそ多額の国債を保有していても、自己資本を積む必要がありません(リスク資産を持っている訳では無いからですね)。
が、しかし!
新しいルールの枠組みが今徐々に構築されようとしていて、特に欧州圏では「このリスクゼロという定義を見直ししよう!(つまり、国債もリスクあるんだよ!)」というルール改定に意欲的になっているのです。確かに欧州債務危機の問題などが経済の足かせになっている欧州なのでこの議論は良く分かります。
ただ!実は既に欧州だけではなく、国際的な枠組みとして「お〜、いいね!リスクゼロからルール変更しちゃおうか!」というような流れになっているのです。
さてさて、前提が長くなりましたが・・・
個人投資家にどう関係あるの?ということですが、まず「日本国債」を持っているのは「日銀」「GPIF(年金基金)」「ゆうちょ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行や地銀など邦銀=預貯金をしている国民のお金」などです。
こういう邦銀は日本国債の保有比率を減らしつつありますが、まだ大量に抱えている訳です。今はリスクウェートゼロですし。
ただ、これがルール変更によって、金利上昇圧力に繋がる可能性があるので(国債価格下落=円安=インフレ=円価値目減り=銀行への不信=取り付け騒ぎ)、個人投資家にとってアタマを抱えるルール改定に繋がりかねないというのがあります。
日本人は、日本(政府や円の価値)を信用しているからこそ、ゆうちょ銀行やメガ邦銀行にお金を預けていますが、ゆうちょ銀行やメガ邦銀はその預かっているお金で日本国債を買っている訳です。その「日本国債がマイナスになるかも知れないという可能性=銀行システムそのものへの波及懸念がある!」という時点で、今回のルール改定は個人投資家にとって見逃せないものなのです。
資産を守る上では、通貨分散(外貨資産への分散)やオフショア資産管理口座、スイスプライベートバンクの活用など「分散」の観点が重要です。
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