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資産運用基礎その④:「直接利回り(Current Yield)」〜債券投資の4つの利回り〜

公開日: : 最終更新日:2020/09/04 資産運用の基礎、Q&A、基礎用語

こんにちは、真原です。

今回も前回に引き続き資産運用基礎の「債券投資」の下記④つの利回りのうちの③つ目。

  1. 応募者利回り(Yield to Subscribers)

  2. 最終利回り(Yield to Maturity/YTM)

  3. 所有期間利回り(Holding Period Return/HPR)

  4. 直接利回り(Current Yield)

以前のぶんまでは、こちら。

「1.応募者利回り(Yield to Subscribers)」

「2.最終利回り(Yield to Maturity/YTM)」

「3.所有期間利回り(Holding Period Return/HPR)」

で、今回は④つ目最後の・・・、

④:直接利回り(Current Yield)

について。

直接利回り(Current Yield)とは?

「直接利回り(Current Yield)」とは、購入金額(投資額)に対して、毎年いくらの利息(金利/クーポン)があるのか?を確認する方法のことを言います。

具体的に見てみると・・・、

〜既発債の条件〜
表面利率(=金利) :2.0%
購入価格      :額面価格100円に対して104円

この場合、利率(クーポン)2.0%で、100円の既発債を104円で購入(投資)した場合、毎年どのくらいの金利(利息)を受け取れるか?について計算できます。

【「直接利回り(Current Yield)」の計算式】

表面利率 ÷ 購入価格(買付投資額) ×100

なので、

2.0% ÷ 104円×100 = 1.923…%

となり、この債券の場合には、毎年1.923%の利息(金利)がつくということになります。

さて、今回までで「利付債(金利が付く債券)の4つの利回り計算」を確認してきましたが、

「1.応募者利回り(Yield to Subscribers)」

「2.最終利回り(Yield to Maturity/YTM)」

「3.所有期間利回り(Holding Period Return/HPR)」

「4.直接利回り(Current Yield)」

大前提として、債券投資では、これらの「利回り」が何よりも大事で理解して投資する必要があります。

改めて、債券投資のリターン(利益)の源泉を確認すると、

①.  利息(金利/Coupon)

②. 「購入価格(投資額)」と、「償還価格(満期額)」との差益(Profit from Redemption)

③. 「購入価格(投資額)」と、「売却価格」との差益(Capital Gain)

の3つです。

例えば、利率2.0%の債券があった場合、額面100万円の債券を、97万円で買いたい投資家もいれば、103万円で買う(投資する)投資家もいます。また、5年間所有(保有)して、104万円で売却する投資家もいれば、2年所有して(投資して)102万円で売却する投資家、また一方で、償還(満期)まで待ち元本100万円を満期償還金として受け取る投資家がいたり・・・

同じ債券であっても、「購入価格(投資額)」、「購入時期(投資時期)」、「売却価格」、「売却時期」、「償還時」によって、「利回り」が大きく変わってくる、というのが債券運用の特徴です。

つまり、債券に投資する前に、個人投資家が考えた方が良いのは、

債券の利率(表面利率)よりも、「利回り計算」だということ

ですね。



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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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