【富裕層情報】2019年度版『世界の富の変遷〜Global Wealth Migration Review〜』Vol.2
こんにちは、眞原です。
今回も前回に引き続き『(2018年度の)世界の富裕層の富の変遷』情報です。
【富裕層情報】2019年度版『世界の富の変遷〜Global Wealth Migration Review〜』Vol.1
出典は引き続きAfrAsiaBankが毎年発行している2019年版『Global Wealth Migration Review』から。
(出典:Global Wealth Migration Review)
さて今回は、我らが「日本の富裕層事情」にフォーカスして書いてみます。
前回書いたように、2018年時点での「世界で見る富裕層たちがいる国&その額」において、
日本は『世界3位』
という具合です。
これに関して、
『1位じゃないと、意味が無いんです!!』
なんて声が聞こえてこないような国内事情もあるかもしれませんが・・・、ちなみに私は散々、
『日本は、官僚制社会主義国家である』
と述べて来ていますが、今回のReviewのサーベイを見てなおさら、確信しました。
https://toushin-shisan.net/2019/01/post-10027.html
つまりそれは、
『日本は「超富裕層」が相対的にいなくて、
「平均的な富裕層」が横並びに乱立している』
というサーベイです。
具体的には、『Wealth inequality(富の不公平さ)』で記載されています。
この「Global Wealth Migration Review」の定義では「1国の富の40%以上をHNWIs(超富裕層&富裕層)がコントロールしているかどうか?」が、この『Wealth inequality(富の不公平さ)』を決めているとのこと。
これが「30%以下が理想的な「中間層ボリューム」を生んでいる=富の不公平さが少ない」ということを示しているようです。
そして、この「富の不公平さが極めて低い=中間層が多く、超富裕層&富裕層が世界的に見て少ない国」として、
「日本(Japan)」
が挙げられます。
上/下は、いわゆる「国の富を持っているHNWIsのパーセンテージ」が示されています(30%以下が理想)。
・Japan(24%)
・New Zealand(27%)
・Norway(27%)
・Germany(28%)
・Sweden(28%)
・Denmark(29%)
・South Korea(29%)
・Finland(29%)
・Australia(30%)
・Canada(30%)
「日本(Japan)」が、最も低い比率になっているメジャーな理由が3つ挙げられています。
1.)「”Mass affluent(豊かな人の集団)” = 中間層(「USD$100,000(約1,100万円)以上を保有している層)」が「35million(3,500万人)以上」いる。 2.)わずか34人のビリオネアしかいない。この数は、米国、中国、インド、ロシア、そして英国よえりも遥かに少ない 3.)”Super billionaires(US$10billion=100億ドル=約1兆円)”を持つ人がほとんどいない。
ちなみに、日本ではたった3人しかいない(2018年時点)。
Forbeいわく、日本人の資産額の
1位はソフトバンクグループの孫正義氏(資産額は2兆2,930億円) 2位がファーストリテイリングの柳井正氏(2兆210億円) 3位にサントリーホールディングスの佐治信忠氏(1兆8,850億円)
かつ、単独US$20billionほどの富の場合、「世界の富豪トップ30にも入らない額」を意味している
ということです。
つまり拡大解釈していけば、
「世界の超富裕層たちのインナー・サークルに日本人は入れない(=同じアジアでも中国人やインド人は入れる)
=世界での日本人、日本企業のプレゼンス/影響力が低い」
ということです。
インナー・サークル、例えば、毎年開催されている「ビルダーバーグ会議」などは典型的でしょう。
一方、「1国の富の40%以上をHNWIs(超富裕層&富裕層)がコントロールしているかどうか?」について、この『Wealth inequality(富の不公平さ)』を
世界で見ると・・・、
・USA(36%)
・UK(36%)
・China(40%)
・South Africa(42%)
・India(48%)
・UAE(51%)
・Russia(54%)
・Saudi Arabia(56%)
・World average(36%)
という結果のようです。
当然、彼ら「超富裕層&富裕層」が住む国々の「金融サービス」は、日本国内と全然違うという理由が良く分かります。
・ヘッジファンド(オフショアファンド)
・プライベートバンク(スイスプライベートバンク)
・ファミリーオフィス
・キャプティブ
・トラスト
・生命保険
など「スケール」も「スキーム」も、当然「リターン」も「世界が先を行って勝っている」という事実。
願うならば・・・、金融サービスにおいてのみならず、「日本人の多く」がもっともっと、
「世界基準」
を見て例えば資産運用や資産形成をしていき、グローバルでの「日本人のプレゼンスを上げ」さらには、「グローバルシチズン」として生きて欲しいものです。
https://toushin-shisan.net/2017/01/post-6529.html
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