”最も生活の質が良い国トップ10”ランキング2016(OECD発表)
公開日:
:
最終更新日:2016/11/23
海外情報
こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。
今回は直近OECD(経済協力開発機構)が発表した、2016年の「Better Life Index of countries with the best quality of life(最も生活の質が良い国ランキング)」です。
”How’s life?”
の問い掛けから始まるこのOECD(経済協力開発機構)が出している「2016 Better Life Index of countries with the best quality of life」です。
このIndex(指標)は、
1.)Housing
2.)Income
3.)Jobs
4.)Community
5.)Education
6.)Environment
7.)Civi Engagement
8.)Health
9.)Life Satisfaction
10.)Safety
11.)Work-Life Balance
という11の項目で評価された上でトップの国々が選ばれています。
今後、海外居住を考えている、日本から出てビジネスを行っていきたい、日本からとにかく出たいなど「海外へ出る」ことを目標に置いている人にとっては参考になると思います。
これまでも、色んな評価が出ているので併せてこちらも確認してみてください↓
※海外情報カテゴリーの一覧
トップ郡はやはり・・・
<2016 Better Life Index of countries with the best quality of life>(OECD HP 筆者加工)
上から順番に確認すると、
1.Norway
2015年に続きトップ1。高いサラリー、高い教育レベル、平均余命82歳。(出典:businessinsider)
2.Australia
2013〜14年はトップ1、15年は4位でしたが16年は2位に上昇。強いコミュニティ力を評価。(出典:gapyear)
3.Denmark
15年から7ランクアップ。特に休暇取得面において平均5週間のオフがある点が高い評価。平均的にフルタイム勤務の人は”仕事以外=パーソナル・ケア”に対して66%の日数を充てている。(出典:the telegraph)
4.Switzerland
非雇用者割合はおよそ3.1%で推移していて世界でもっとも低い国のうちの1つになっている。(出典:businessinsider)
5.Canada
2000年代になってから、トロントやバンクーバーでは単身世帯などでも手頃な価格で賃貸できるようになっていて居住しやすさで大幅ランクアップ。(出典:expedia)
6.Sweden
市民活動参加が最も高い評価を得る。直近の選挙においては83%の市民が投票に行っている。(出典:the telegraph)
7.New Zealand
環境配慮に富んでいる。人口が少ないことも反映して温室効果ガスの排出量は相対的に低い。(出典:travelers today)
8.Finland
フィンランドの非雇用者のうち4%は長時間勤務でこれはOECD平均13%よりもかなり低い。(出典:planetware)
9.The United States
15年よりもランクダウンしているものの、居住、収入、裕福さにおいてトップ。年間の平均的な可処分所得(USD41,071)はOECD内で最も高い。(出典:Countryfact)
10. Iceland
15年から8ランクダウン。1年以上の非雇用の労働力人口が0.7%台とOECD諸国平均2.6%よりも低い。(出典:laposadatravel)
ランキングを見ると「北欧諸国」の満足度の高さが際立っています。
これは今回のOECDのIndexだけではなく、これまで他の機関から発表されている他のランキングにおいてもほとんど変動がなく「北欧が上位を占める」状況です。
一方の日本は?
全体でいうと、上から23番目(OECD加盟国35カ国中)。
「OECD」と聞くと個人投資家は神経を尖らせている最中かと思いますが↓
※2018年開始のOECD諸国の情報交換制度〜HSBC香港口座などの海外銀行口座を持つ日本人は要注目〜 / 制度・規制・法律・金融政策
このような「Index(指標)」もOECDは公表しているのですね。
さて、今回のIndex内容の詳細はこちら(Japanのデータ)をじっくり見てもらうとして・・・
私自身、投資アドバイザーとして” 面白いな(興味深いな)”と感じたのは、Income(可処分所得)とJobs(賃金)の項目でした。
これらを見ると、世界で「日本の可処分所得」や「賃金」がどの程度なのか?を相対比較できるからです。
<Income>
Household net-adjusted disposable income is the amount of money that a household earns each year after taxes and transfers. It represents the money available to a household for spending on goods or services. In Japan, the average household net-adjusted disposable income per capita is USD 27,323 a year, lower than the OECD average of USD 29,016.
「可処分所得」の側面で、日本の可処分所得(税引後、自由に使えるお金)の「年間平均はUSD27,323(約273万円)」
一方、OECD諸国平均は「USD29,016(約290万円)」なので、OECD諸国平均よりも「低い」結果に。
<Jobs>
The wages and other monetary benefits that come with employment are an important aspect of job quality. Japanese people earn USD 35,672 per year on average, less than the OECD average of USD 40,974.
「賃金」の側面では、日本人の「年間平均賃金はUSD35,672(約356万円)」
一方、OECD諸国平均は「USD40,974(約409万円)」なので、OECD諸国平均よりも「低い」結果。
「OECD諸国平均」との比較なので余り意味がないと言えばそうなのかも知れませんが、冷静に世界からみれば日本の「労働力(賃金)」や「可処分所得」は「高いわけではない」ということでしょう。
あくまで私の肌感覚ですが、今やアジア新興国の若者の方が日本人の若者よりも沢山稼いでいるようにすら感じてしまいます。
老いゆく日本、躍動する新興国、満足度が高い北欧諸国
日本の少子高齢社会は止まらず、このまま行けば人口減社会も継続していきます。
一人ひとりの生産性を上げれば人口減は関係ないという論もあるようですが、実際に一人あたりの生産性が低いというのは世界では有名な話しでしょう。例えいくらAIやロボット技術が発展したとしても、突如生産性が向上するという環境にはまだないと思います。
とはいえ、いくら悲観しても何も始まらないので、明るく楽しく生きる上ではどのような選択を個人個人が政府に頼らずに考え行動していくかにかかってくるのでは?と個人的には考えています。
世界を見渡せばハングリーな人たちが沢山いる訳で、彼らの賃金や可処分所得は年々増加しています。
※インド人口が2022年までに中国を抜いて世界最大になるらしい!一方、少子高齢化が止まらない日本の2050年(今から35年後)の「人口動態と年金制度」を考えた/みんなの年金問題
また、成熟した効率的な社会システムで動いている国では「キャッシュレス化」や環境に配慮した「ゼロ・エミッション化」を推進していたりもします。
※紙幣がただの紙切れになった実例!タンス預金もヘソクリも裏金も全部あぶり出し!今の日本円での現金保有者が気をつけるべきこと!(「新円切り替え」への心構え)/制度・規制・法律・金融政策
How is Your Life?
その答えは、結局相対比較ではなく、自分自身が決めるものなので、日本で満足した人生を送れるのであればそれはそれで十分でしょうし、逆に海外へ一歩でる方が自分の満足感を高められるのであればそれを選択するだけでしょう。
誰しも人生は一度切りであって、
生まれた国、育った国、学んだ国、働く国、生活する国、子育てする国、資産運用をする国(スイスプライベートバンクなど)、退職後を過ごす国、バカンスを楽しむ国・・・
グローバル化が進み「選択肢がある自由と幸せ」を持っている国民は世界でも数少なく、そういった意味でも日本人は非常に恵まれている国民だと思います。
How’s Life?
アナタにとって「最も生活の質が良い国、都市、エリア」はどこでしょうか?
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