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【新規投資信託】未来イノベーション成長株ファンド〜三菱UFJモルガン・スタンレー証券

こんにちは、眞原です。

今回は先月末から運用開始、三菱UFJモルガン・スタンレー証券から販売されている未来イノベーション成長株ファンドの詳細です。

(出典:三菱UFJモルガン・スタンレー証券HP、以下同様)

既に運用開始から数日が経過していて、現状では、

【基準価額】10,036円(2018/4/3時点)
【純資産総額】408億円

という状況のようです。

まず、この投資信託(ミューチャル・ファンド)の投資先(投資資産)を確認すると、

「日本株を中心に世界の株式に投資」

とのこと。

ようは「(ほぼ)日本株式ファンド」です。

なので、この投資信託(ミューチャル・ファンド)に投資しようか悩んでいる個人投資家が既に、

・日本株(個別銘柄)に投資している
・日本株式の投資信託(ミューチャル・ファンド)に投資している

ということであれば分散投資にはならず、もし投資すれば単に「(テーマ型でも)日本株資産比率が大きくなるだけ」ということです。

なので前提としては、今後も「(テーマ型)日本株」が上昇していく!と、なんとなく考えている投資家が投資する投資信託(ミューチャル・ファンド)です。

さて、具体的にこの投資信託(ミューチャル・ファンド)の「投資テーマ」を確認すると、大きく下記の4つのテーマ

<ファンドの投資テーマ>
・情報通信(5G、IoT、AI、自動運転車、ウェアラブル端末)
・環境(地球温暖化、エネルギーの多様化、省エネ化、次世代自動車)
・ヘルスケア(高齢化社会、医薬品、医療機器市場の拡大、新薬、治療方法の開発)
・新素材(リチウムイオン電池、電子機器の機能向上、自動車の軽量化、燃費向上)

これらのテーマを「未来のイノベーション」として捉え、テーマに関連する個別銘柄(主に日本株)に対して投資をするファンドということです。

具体的にこれらのテーマがどのように「イノベーション」なのかはファンドの目論見書を見てもらうとして、正直投資家目線で考えると、大事なのは「テーマ(これは単に証券マンが売りやすい売り文句でしかなく投資家にとってはほとんど意味がない)」ではなく「ファンドのパフォーマンス」です。

この投資信託(ミューチャル・ファンド)「未来イノベーション成長株ファンド」の「類似ファンド(=「三菱グローバルイノベーション 愛称:ニュートン)」」のパフォーマンスが、販売用資料に記載されていたのでこちらの動きが「参考になる」ということのようです。

<類似ファンド
(=「三菱グローバルイノベーション 愛称:ニュートン」のパフォーマンス>

赤色がこの「類似ファンド=三菱グローバルイノベーション 愛称:ニュートン」のパフォーマンスとのことで、参考比較としてTOPIX(配当込み)と並列して記載されています。

コレだけ見れば「この類似ファンドのパフォーマンス凄い!」と思いがちですが、

まずそもそも

・投資信託(ミューチャル・ファンド)なので、TOPIX(インデックス)以上のパフォーマンスを上げないとファンドの存在価値無し
・2008年1月末から10年間で期間を取っている意味が分からない
・インデックスとの相対比較ではなく、投資家の純粋なリターンはナンボなのか?が重要

なので、この「類似ファンド=三菱グローバルイノベーション 愛称:ニュートン」のFactsheet(運用報告書)を見ると、

<三菱グローバルイノベーション 愛称:ニュートン>

青色(分配金込み)は正直参考にならないので、投資家が確認すべきは「緑色(基準価額)」です。

【基準価額】17,547円(2018/4/3時点)
【分配金累計額】4,200円
【純資産総額】約70億円

という、運用開始時2000年時には純資産総額が700億円程度あったにもかかわらず、今や1/10にまで縮小、落ち込んでいます。

単純計算で18年間の運用期間における年間平均リターン(分配金込)「約4.3%」です。

もう1度、今回の「未来イノベーション成長株ファンド」の販売用資料に目を戻すと「類似ファンド=三菱グローバルイノベーション 愛称:ニュートン」の期間別の運用実績の掲載を確認できます。

上で見たように2008年からのパフォーマンスしか掲載していないので「3年、5年、10年」のトータルリターンなどが書かれていますが、実際に運用開始から約18年の年間平均リターンは4.3%程度です。

特に過去5年や過去3年などは現安倍政権+黒田日銀総裁の「金融緩和(ETFで日本株買い)」が継続されているので、日本株は当然上昇し(何を買っても上昇しているような環境)なので正直これらの数字当てにできません。マーケット下落タイミングでどのようなパフォーマンスを示すのかの方がいくらか大事です。

むしろ、この環境でリターンが上がらない投資信託(ミューチャル・ファンド)はダメダメでしょう。

なので、10年そしても運用開始(18年前)まで戻ると年間平均リターン(トータルリターン)は下落して当然です・・・、

つまり、

ファンド運用設定のタイミングが良いかどうか

がポイントになるというのが良く分かります。

今後も「日本株全体」が上がっていけばこの投資信託(ミューチャル・ファンド)も上昇する可能性があるでしょうし、日本株が上がっていくと信じる個人投資家は投資をするんでしょう。

どんな耳障りが良いテーマであっても、単に「日本株資産」でしかないでしょうし、個人的には、テーマ云々というよりも「日本株が上がるかどうか」でしかないという印象です。

もしも、どうしても日本株に投資したいという場合は、わざわざこういう投資信託(ミューチャル・ファンド)でなくとも、単にインデックスファンドやETF(指数連動)で良いじゃない?と思う訳です。



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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。

過去10年間に渡り年間平均10%以上のリターンをあげている海外の投資情報を、実名を用いて載せています(日本には存在しないファンドです)

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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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