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【気になるニュース】「1万円札廃止論」が消えない理由は今後の「タンス預金炙り出し?」

こんにちは、眞原です。

今回は「気になるニュース」と「資産保全(自分の資産は自分で守ろう)」を考える回です。

では、早速!

<1万円券廃止、慎重に考える必要>(出典:REUTERS)

今日(4/3)の、衆院財務委員会にて、日銀の宮野谷篤理事が、維新の杉本和巳委員とのやりとりにて(改めて)話題に上がっているトピックです。

杉本委員から、

「たんす預金」を減少させるための高額紙幣廃止の必要性について

の質問が、日銀の宮野谷篤理事に投げかけられ、理事の主な答弁のポイントとなったのは下記の通り。

「日本の高額紙幣である1万円券は銀行券発行残高の93%、発行枚数の60%を占めており、日本の現金流通システムにおいて非常に重要な役割を果たしている」
「ECBが廃止する500ユーロ券は発行残高の20%程度、枚数の2%程度に過ぎない」
「諸外国の高額紙幣に比べると、1万円という額面金額はそれほど大きくない」
「日本における高額紙幣廃止の議論については、現時点で慎重に考える必要がある」

ということのようです。

とはいえ実は降って湧いた話ではなく、2017年秋頃から本格的に日本の政府や日銀内でもトピックに挙がっているようです。

というのもマクロ経済学者米ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授が、

今後5〜7年かけて、1万円札や5,000円札を廃止することで「キャッシュレス社会(現金割合の少ない社会)」を実現することを日本に提言した

からです。

イメージしやすく言えば、キャッシュレス最先端を走る国

・中国
・スウェーデン

の真似をしましょうよ!ということ。

既に国際的に見ても「高額紙幣」は、

2014年:シンガポールで1万シンガポールドル(約83万円)の発行停止
2016年11月:インドで1,000ルピー(約1,700円)、500ルピー紙幣の廃止=別紙幣への切り替え
2018年末:EU圏で500ユーロ(約6万1,500円)紙幣発行の停止

と各国地域で廃止、停止が相次いでいます。

この目的は明確で「マネーロンダリング(資金洗浄)」や「脱税」などの阻止です。

ただ日本の場合は各国と事情がやや異なり、日銀の宮野谷篤理事が答弁した内容プラスアルファ、

日本の現金社会は相対的に「クリーン(=資金洗浄しにくい環境)」

なので、インドのようにイキナリ「1万円札廃止」という流れにはなりにくいとも言われています。

ではなぜ、未だに「高額紙幣廃止論」が議論されているのか?ということに疑問が湧きますよね。

個人的には、日銀の「金融政策(マイナス金利+金融緩和)」が影響していると思っています。

目下、日銀の金融政策(マイナス金利)によって、各金融機関が日銀に預けている現金に手数料(マイナス金利)が発生している状況です。

ただ、まだまだ個人に対してはこのマイナス金利の悪影響が及ぶとは想定していません(各金融期間がATM手数料など他の手数料に転嫁することはありますが・・・)。

それでも最も心配なのは、仮に今後日本の経済ないし世界経済が大きなマイナスにブレる経済ショックに見舞われた時に、日銀の金融政策として「追加で何ができるのか?」という点です。

もし追加でマイナス金利をするとした場合・・・、想定されうるの最悪のケースは、

預貯金をしている個人が「自分たちもマイナス金利を支払わなければ行けないのでは?」と勘違いパニックになって、

「預金を引き出す(日銀が把握)」→「今以上にタンス預金が増える(日銀が詳細まで把握できない=面白くない)」

という悪循環スパイラルに陥ることです(マイナス金利導入の最もネガティブ想定)。

紙幣がただの紙切れになった実例!タンス預金もヘソクリも裏金も全部あぶり出し!今の日本円での現金保有者が気をつけるべきこと!(「新円切り替え」への心構え)

ただでさえ今もなお「銀行預貯金」しているよりも、手元に置いておく(=「タンス預金しておく」)ことを選ぶ日本人が多いので、日銀や国(財務省)としては、色んな意味で困るのです。

となれば(想定でしかありませんが)、

国(財務省)、日銀が主導して、

「タンス預金(主に1万円札束)」の炙り出し政策や法改正

をするというのが合理的な判断になるでしょう・・・。

つまり、例えば

”1万円札を段階的に廃止していきます!”

とか、今話題に挙がっている「仮想通貨(デジタル通貨)」を応用して、

”今の1万円は廃止して日銀が今後発行するデジタル通貨を新紙幣にします”

とか、いくらでも理由を付けては「1万円札を廃止/発行停止する方法はある」ということを念頭においておく必要があるでしょうね。

【仮想通貨】日本の財政悪化の行く末は、仮想通貨「イェンカレンシー」か?(紙幣切替)

高額紙幣廃止論は、米国、カナダ、オーストラリアも検討しているそうですが、日本はとりあえず「慎重に考える」とのこと。

でも、手元に「タンス預金」をしている方々は、こういうニュースをちゃんと追っていく方がいいですよ!

既にマイナンバーの銀行口座紐付け、マイナス金利導入、三菱、みずほ、新生銀行からの「投資目的での何かといちゃもんを付けての海外送金」阻止、そしてこういったニュース・・・一瞬「点」にしか見えないですが、全ては「線」になっていくと想定ベースで考えておく必要があると個人的には思います。

まだまだ「資産フライト(海外に外貨で資産を保全)」を考えている方々も多いと思います。

海外に資産を持つこと(オフショア資産管理口座)、海外で資産を守ること(スイスプライベートバンク)、分散することは、個人の権利です。

自分の身(資産)は、自分で守るしかありません。。

いつの時代も「お上」を信じたばかりに割を食うという方々がいるのは、歴史を見れば明らかです。



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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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