K2 Partners 事業リスク対策保険

【実録】メガバンク行員の海外送金の不慣れさと日銀職員の対応の悪さ(国際収支項目番号)

こんにちは、眞原です。

今回は、実際に起こった話。

先日、あるクライント(投資家)が、メガバンク(三井住友銀行)から約5,000万円相当の米ドルを自らのオフショア資産管理口座へ海外送金しようとした際に、その担当行員から出てきた言葉がこちら・・・。

”スミマセン、海外送金について、そちら様で日銀へ確認のお電話して頂けますか?”
(by 三井住友銀行某支店の行員)

”え、はい???日銀ですか???”
(クライント困惑)

一般的に、国の中央銀行である「日銀」に連絡をしてやりとりをするなんてことはしないので、当然クライントは困惑し、まずは私が代わりに三井住友銀行行員と話をして、状況と事情を確認することにしました。

三井住友銀行某支店の行員:

”3,000万円を超える海外送金については、日銀が定める「国際収支項目(番号)」というものを記載する必要があるのですが、当行では判断できないので、海外送金されるご本人様に日銀へご確認頂く必要があります。”

私:

”いやいや、一般的に「国際収支」なんてものは知らないし、日銀が定めているならその管理下にあるメガバンク(三井住友銀行)側で、確認したうてで手続きされるのが、銀行のサービスや通常業務ではないのですか?”

三井住友銀行某支店の行員:

”当支店では、これほど大きな金額の個人の一度の海外送金を経験している者が少なく、手続き上不慣れなもので、お手数ですが国際収支番号の確認のご対応お願いできませんでしょうか?日銀の担当の電話番号はXXXー◯◯◯ー△△△です。”

の一点張り・・・。

空いた口が塞がらないとは、このことで・・・、なぜか私が日銀へ電話することに。

私:

”三井住友銀行の◯◯さんから、日銀に国際収支番号を確認するように言われたのでお電話差し上げました”

日銀職員:

”そうですね、3,000万円を超える海外送金の場合には、外為法55条によって国際収支番号を申告して頂く必要があります”

私:

”一般的に、国際収支なんてものは知られていないし、そもそもそんなものに番号があるなんてことは、まして個人は知らないだろうし、どうやってその番号を判断するんですか?”

日銀職員:

”今回は、どのような海外送金目的と送金先の対象でしょうか?それによって国際収支番号番号が変わってきます。投資と伺っていますが、株式ですか?債券ですか?投資信託ですか?”

私:

”オフショア籍のファンドなので恐らく投資信託にあたるのでしょうけれど、国際収支番号などは私も詳しくありません”

日銀職員:

”投資信託でしたら、〇〇◯番か☓☓☓番だと思いますが、どちらでしょうか?”

私:

”あの、私は国際収支番号など、門外漢なので分からないのですが、何がどう違うのですか?”

日銀職員:

”あ、それは%Oへ&Gな!dさ*Pわ%!*Oんで、(_!%がさk^$$@)!^&)はでう(%は*%ぽ($!+_いい!$_)で+_す”

私:

”あの・・・何を仰っているか、サッパリ分かりません・・・、そもそも「門外漢」だとお伝えしている通りなのですが・・・・”

”伺ったよく分からない内容を掻い摘んで要約すると、つまりは、投資する先が「会社型」ファンドなのか「契約型」ファンドなのかによって国際収支番号が変わるということだと思いますが、「会社型」か「契約型」の中にも更に区分があるということですよね?それは、こちらが判断しなければいけないのですか?素人ですよ?”

”そもそも、オフショアファンドの投資先をどうするかというのは、これから決めるもので、まずはオフショア資産管理口座に海外送金で日本のメガバンクから送金する手続きだけなのですが!”

日銀職員:

”そもそも、オフショアファンド、オフショア資産管理口座とは何でしょうか?単に預入れだけなら、国際収支番号☓☓◯◯番ですが、投資信託の番号でしたら、〇〇◯番か☓☓☓番です。”

・・・・・・

あまりにもラチが開かない話だったので(そもそも実は、私は日本の銀行員に友人がいて、国際収支番号について当然知っていて、どのような割り振りなのかもザックリと分かっていましたが)オフショア資産管理口座やオフショアファンドについてご存知ではないような日銀職員とメガバンク行員の方に優しく情報をお伝え差しあげました。

私:

”そもそも、オフショアファンドというのは%Oへ&!さ*Pわ%!*%が^*)@(T@&は*%ぽ($!+_aj#@!$_)ですよね?”
(自分で言うのも何ですが、少なくとも三井住友銀行の行員よりもかなり詳しく話をしたつもりです)

日銀職員:

”すみません・・・私では分からないので、上司に確認します・・・。”

日銀職員上司:

”日銀職員に話を聞きましたが、国際収支番号についてということで・・・。オフショアファンドやオフショア資産管理口座というものが、どういったものにあたるのか、こちらで調べますのでもう少々詳しく教えて頂けますか??”

・・・・・

ということで、この上司の理解力と説明によって、ようやく(ここまで約1時間、私の時間を返せ!)クライントの国際収支番号を特定することになりました「875 (非居住者に対する預け金)」に。

このような、国際収支項目(番号)が沢山そして細かく日銀によって規定されているようですが、よくよく上席の日銀職員に聞く所によると、

”財務省(お上/国)から、委託業務として受けて一定金額を超える海外送金に対してこのような番号割り振りをしています”

とのこと。

結局、国(お上/財務省/高級官僚/政治家)がかんでいるのかと。

確かに、国際収支を把握するのは、国として大事な事なのでしょうけれど、そもそも個人が海外送金する際に、その個人に対して国際収支項目(番号)を逐次確認するなんて、一般的に聞かれても分かる訳がない・・・。

メガバンク(三井住友)行員の、海外送金手続きの不慣れさといい、日銀職員の「ザ・公務員的なサービス精神のない対応とマニュアルに則った画一的な反応」には辟易しましたとさ。

そもそも、他のメガバンク(三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行)や新生銀行から「個人の投資目的での海外送金」が何かと理由を付けてできないという状況になってきているオカシナ状況なのです、この日本社会や日本の個人金融サービスでは。

こんなんで、グローバルな個人金融サービスが普及、拡大するなんてとてもじゃないけど思えませんね。

オフショア投資(海外投資)や投資目的での海外送金は外為法で認められている「個人の自由な権利」



オフショア資産管理口座入門書(マニュアル)を
無料進呈します

300万円以上のオフショア投資をより快適に、効率的に、身近なものにするためのツールです。

「海外口座」と「オフショア資産管理口座」の違い、メリット・デメリットについてまとめました。

関連記事

世界の富の10%はタックスヘイブン(オフショア)にあるという客観的事実

こんにちは、眞原です。 今回も気になったニュースシリーズ。 主に、資産運用をしている人、

記事を読む

高齢の親や家族が持つ金融資産を凍結させいない方法は?(認知症からの資産防衛)

こんにちは、眞原です。 今回は、資産運用+資産防衛の方法論について。 特に高齢のご両親(

記事を読む

知識への投資は常に最高の利息がついてくる〜ベンジャミン・グレアム〜

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。 本日は、相場格言(著名投

記事を読む

「お客様」扱いされるイコール「上顧客」と思う勘違い

こんにちは、真原です。 今回は、サービス提供をしている方々にとって議論を巻き起こしそうなテーマ

記事を読む

世界166カ国1万3,000人のエクスパットが選ぶ「働きたい国/働きたくない国の世界ランキング」

こんにちは、眞原です。 今回は、海外在住者向けコミュニティサイトInterNationsが行っ

記事を読む

【ドラマ評論】『石つぶて ~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~』〜刑事と官僚の正義と腐敗や汚職に見る霞ケ関〜

こんにちは、真原です。 今回は、つい先日、社会派ドラマを観たのでその感想を。 さて、Am

記事を読む

金融庁による「資産運用業高度化プログレスレポート2020」を読んで現場と現実を知らないアホくささを感じる訳

こんにちは、真原です。 今回は、先月、日本の金融庁から「資産運用業高度化プログレスレポート20

記事を読む

「米ドル資産」への追い風は、イエレン前FRB議長が次期米財務長官へ指名されること

こんにちは、真原です。 今回は、米ドル資産を持つ個人投資家、そして米国、世界経済にとっても朗報

記事を読む

野村證券の【野村ターゲットインカムファンド(愛称:マイ・ロングライフ)】は、年金受給者に良いファンド??

こんにちは、真原です。 今回は久しぶりの投資信託(ミューチャル・ファンド)の情報をアップデート

記事を読む

日経アジア300指数とは?

こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。 今回は、2016/12/1から算出・トレード開始とな

記事を読む

  • リアルタイム無料コンサルティング受付中お申込みはこちら

  • 『最新投資情報』と 『オフショア 投資情報』を具体的なファンド名を 用いて公開中。

      メールアドレスを入力後『登録』を押してください。

    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

    • k2-holdings.jpg
      k2-investment.jpg
      k2-assurance.jpg
      k2-partners.jpg
      k2-partners.jpg
      k2-partners.jpg
      goldmember_banner.jpg
      生命保険相談バナー
    • まだデータがありません。

    PAGE TOP ↑