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ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)

公開日: : 最終更新日:2021/02/09 気になるホットニュース(妄想・制度・規制)

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。

今回は巷を騒がせている「ドイツ銀行の経営状況」「ドイツ銀行破綻から引き起こされるリーマン・ショックを越える未曾有の金融危機への備え」について。

とはいえ、金融危機(リーマン・ショック)は100年に1度と言われていたので、8年後の今あらためてリーマン・ショック級の危機が起こると大変だと思います(もし、当時表現されていたような「100年に1度の危機」が本当であれば)。

ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻の金融危機阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)9(出典:zerohedge)

さて本日、ドイツ最大の銀行Deutschte Bank(ドイツ銀行)のCEOによる講演会がありましたが、そのCEOが「Commerzbank(独コメルツ銀行)との合併の可能性について言及」しました。

ドイツ銀行は、2015年には不正ディーゼル騒動を起こした独VWの破綻阻止のため(独政府からの圧力に屈して)1兆円以上の緊急融資を行ったことが記憶に新しいですが、年初から決算内容が悪い上(2015年の通年で68億ユーロ(約8,832億円)の損失計上を正式発表)、さらには「デリバティブなどの高リスク金融商品」の保有残高が多く(1兆4,000億ユーロ相当との見方も)、株価下落に歯止めが効かなくなっています。

<ドイツ銀行株価推移>

ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻の金融危機阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)(出典:Bloomberg)

これらを背景に年初から「ドイツ銀行、破綻するのじゃないの?」という末恐ろしい情報がマーケットでは飛び交い、ドイツ銀行のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ=破綻時の保険)の売買推移にも非常に注目が集まっています。

<欧州各行のCDS推移>

ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻の金融危機阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)7(出典:Boursorama 筆者加工)

このCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は厳密に「この数値になると危険」というのはありませんが、各行のCDS数値を見ても分かるように、ドイツ銀行(左最上)の数値だけ「200pt台」と以上に高く「ドイツ銀行の経営状況の悪さ(=破綻間近?)」をマーケットが認識してドイツ銀行デフォルト危機に備えているということが分かります。

もし個人投資家で「(万が一起こった場合を想定して)目先はドイツ銀行破綻(デフォルト=リーマン・ショック級の金融危機)に備えておきたい」という場合には、例えば、特に10月上旬までの目先はあらゆる投資商品を現金化、解約(もしくはMMFに退避)しておく、もしくは金資産(ゴールド資産)の保有比率を高めておくなどの危機管理とリスクマネジメントはお忘れなく(資産運用の判断や結果は自己責任です)。

また、これらドイツ銀行危機の情報は私が2016年7月末時点弊社のシルバー会員の個人投資家の皆さんに毎週1度発行のシルバー会員専用のレポート内で下記のように情報発信している通りです。

※シルバー会員の詳細はこちら

<7/25 シルバー会員レポート抜粋>

ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻の金融危機阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)3

ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻の金融危機阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)4

ただ、今日のドイツ銀行CEOが下記のように「独コメルツ銀行への合併の可能性を示唆」、「ドイツ国内の銀行は数が多く、合併が少ない」「欧州圏の銀行は競争するためにもっと合併が必要」「銀行の最優先事項はテクノロジー活用と低いカットである」とコメントした点などを踏まえると、今後ドイツ銀行が向かう先は「破綻(デフォルト)」というよりも、ドイツ国内外を含む「合併・吸収(M&A)」 なのかも知れません。

<ドイツ銀行CEO 8/31講演会の要点>

ドイツ銀行が独コメルツ銀行との合併可能性を示唆!ドイツ銀行破綻の金融危機阻止への布石か?(欧州危機は継続中!)8(出典:CNBC)

いずれにせよ、欧州圏(EU圏)の火種としては目下「ドイツ銀行の経営状況」と「欧州圏の銀行経営(金融危機に繋がないように)」「各国の財政問題」と判断できます。

そして更にそこに付随してくるのが、10/2のハンガリーで「難民を受け入れるかどうかを問う国民投票の実施」が挙げられます。同じく、反難民反EUを掲げる極右政党とリベラル系現与党の再選挙が行われるオーストリアも懸念材料の1つです(一説には10/2に行い同時国民投票か?との噂も・・・)。

EU圏経済を牽引しているのはドイツですが、結局は共通通貨や経済圏を持つEU圏では景気の悪さに加えて難民問題が政治、経済上重要な問題になっています。

記憶に新しい6/24に行われたBrexit(EU離脱を問う英国民投票)でEU離脱決めた英国の判断でしたが、このようにEU圏で度々繰り返される「難民問題」や「財政問題から派生する通貨ユーロの乱高下やEU経済危機」から距離を取る形になったので、もしかしたら今後ある意味で「英国のEU離脱決定の意志判断」は正しく作用するのかも知れません・・・。

※ゴールド価格の不穏な上昇の意味〜金資産保有はBrexit後のマーケットショックへの備え〜/マーケット(世界)

まず、資産運用をしている中で(日々、生活をしている中で)「マーケットや日々の生活から「リスク(上下のブレとその要因)」が無くなることは絶対にありえません

そうした中でも、個人投資家ができることは、例えばドイツ銀行の経営状況に気を配りつつ、欧州各国の政治動向や国民投票の状況にも気を配りつつ、為替EURにも気を配りつつ、投資しておくべき通貨や資産の見直しや仮にキャッシュポジションに戻していたとしても「その投資していない時間(何も生み出さない時間)を長期にしない=時間を無駄にしない)という判断が重要になってくるでしょう。

※積立投資で10年間の複利運用と何もしない銀行預金との差(資産運用は早く始めるべき) / 積立投資

(カバー写真:zerohedge)



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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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