英ポンド注意報!Brexit(英国のEU圏離脱)が現実化すると?
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最終更新日:2021/02/09
マーケット全般(株式、債券、為替)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回は特に英ポンド(GBP、£)資産に投資している個人投資家への情報です。
先ほど(4/14)に英中銀が政策金利を過去最低の0.5%で据え置きと同時に議事録を発表しました(据え置き決定は全会一致)。
注目すべきは議事録要旨で確認された、この3点。
1.)(6/23の国民投票にて、英国がEU離脱(Brexit)を決定した場合)経済見通しの不透明な期間が長引き、短期的な需要を押し下げる可能性がある 2.)(6/23の国民投票にて、英国がEU離脱を決定した場合)英ポンド(GBP、£)などの資産価格に著しい影響も 3.)国民投票をめぐる不透明感から設備投資や商業用不動産販売を圧迫する幾つかの兆候がある(と、今回英中銀が初めて認める)
Brexitのおさらいはこちら↓
※Brexit(British+exit=英国のEU離脱)国民投票とGBP(英ポンド)を考える / 為替
議事録要旨の原文の一部抜粋がこちら。
全部で9パラグラフあるうちBrexitに関して、上3点の記述が3パラグラフに分けて書いてあり今回の英中銀の「Brexitへの懸念点」の高まりを垣間見れたと思います。
まして目下「パナマ文書」によって、Brexit阻止を目指しているキャメロン首相への辞任要求の高まりもあるので、6/23までの期間にキャメロン首相主導のもと、どこまで「Brexitの国民投票でEU圏に留まることを英国民に訴えられるか?」も不確かさを増しています。
※「パナマ文書(THE PANAMA PAPERS)」の何が問題か?オフショア(タックスヘイブン)とは?/投資と社会事情の関係
加えて、もし仮に6/23までにEU圏で無差別テロの発生(一部報道では6/10-7/10にパリで開催されるサッカートーナメント「ユーロ2016」をターゲットにしているという報道もあったり)や特にドイツ国内を騒がせている難民問題で何かしら問題が生じた場合には、6/23に国民投票を控える英国民の投票意識としては、「EU離脱へ」流れやすくなるというリスクも考慮に入れる必要はありそうです。
私は(英国のオフショアファンド(ヘッジファンド)マネージャーたちにヒアリングをする限り)最終的にはEU離脱は無いと想定していますが、とは言え、直近の英国の世論調査などではEU離脱賛成派と反対派が拮抗しているので、やはり国民投票(=政治的な動き)の結果は蓋を開けてみるまでは分かりません。投資家の判断としては、注意報発令というところでしょう。
もし例えばオフショアファンドなどで現在GBP資産へ投資中でBrexit(英国のEU離脱からのGBP価値下落)を心配している個人投資家がいれば、6/23までにGBP資産を手放しておくという考え方は、個人投資家としての1つのリスク管理です(このような判断を下すのも投資家としての自己責任)。
最後に、為替状況を確認しておきましょう。
<GBP/JPY 5年チャート>
<GBP/USD 5年チャート>
<GBP/EUR 5年チャート>
Brexit関連のニュースは今後増えてくると思うので、注意深く追っていきましょう。
(カバー写真:The Telegraph)
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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