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日米金融政策の方向性の違いとヘリマネ懸念(日本円安への懸念)

公開日: : 最終更新日:2021/02/09 気になるホットニュース(妄想・制度・規制)

こんにちは、眞原です。

今回は、経済全般と金融政策のお話。

今週は久しぶりに綺麗に為替も大きくブレ、さらに米国と日本の金融政策の方向性の違いがクッキリを見えた1週間でした。

先週、北朝鮮がミサイルを発射したことに端を発してUSD/JPYでは一時的に1ドル=109円台と110円台を割り込む推移でしたが、今週に入ってからはあれよあれよと112円台で推移しています。

円高に振れた為替が円安方向に振り戻されている背景にあるのは「米国の金融政策と日本の金融政策の方向性の差」です。

08年の金融危機(リーマン・ショック)を克服した米国金融政策事情

遡ること2015年12月(約2年前)、ようやく08年の金融危機後(リーマン・ショック後)から行ってきた「ゼロ金利政策」を約9年ぶりに解除したという象徴的な「利上げ」が行わたことを記憶している方も多いでしょう。

当時私はハワイにてBloombergでイエレン議長の会見を確認していましたが、この大イベントを鮮明に覚えています。

米国の利上げ!ちょっと待った!まだドル高/円安で大事な資産を消耗してるの?

金融危機後の初めての利上げから約2年が経過した2017年9月、これまで金融緩和で膨らませてきたFRBのバランスシート(米国債や住宅担保ローンを買い取って米ドルを供給し再投資てきた)政策を縮小し始め、事実上の「米国の金融緩和政策の終わり」を意味する象徴的な出来事となりました。

<2017年9月のFOMC後のイエレン議長>

(出典:Bloomberg)

そして、マーケットが意識しているのはこれから2017年12月に追加利上げも期待しているので、「米ドル高要因」が正式に揃い始めている状況にある米国の金融政策事情です。

一方の日銀は継続して、金融緩和策を進めるようです。

日銀の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和策=イールドカーブコントロール(YCC)」と「オーバーシュート型コミットメント」

「金融政策」は経済を動かす柱なので、非常に大事なのですが、経済学や金融を知らない人からしたら、なんおこっちゃ?状態だと思います。

<「イールド・カーブ・コントロール」のイメージ>

(出典:日経電子版)

<「オーバーシュート型コミットメント」のイメージ>

(出典:日経電子版)

本気で研究されている学者さんや教授からは怒られそうですが、乱暴に概念を言うと、

日銀(=日本)は、(金融政策を止め利上げしていく米国と違って)、「継続して金融緩和=即ち円安政策」を取り続けるスタンス

ということです。そんなもんだと思ってください。

経済学上、

 

「金利が高い方の通貨は買われ高くなる(高くなる)、金利が低い方の通貨は売られ低くなる(安くなる)」

というのが前提です。

ということは、金融政策だけで見ると、

「米国の金利が上昇していく(+金融緩和を止める)、日本は継続して金融緩和をして金利が低いままになる」

ということなので結果「米ドル高・円安要因」になります、金融政策上では。

それ故に冒頭でも書いたように1ドル=112円台までのドル高円安水準戻しましたが・・・、

もっと加速度的に「ドル高」になりきれない米国や国際政治的な要因として、例えば

「トランプ大統領の政策が上手く行っていない」
「北朝鮮が一向に挑発行為、ミサイル発射、核実験を止めない」
「国際協調で北朝鮮に圧力を掛けようという流れで、地政学的に不安定さを増している」

それゆえに、進んで「米ドル」が買われないというのが足元です。

ちなみに米ドル事情を考える際には、世界中の貿易(=米ドルの既得権益)も見なければ行けません。

例えば、

・金価格(ゴールド)
・コモディティ(原油/穀物)
・武器

を考えると良く分かります。

これらは「米ドル建て」で取引されているのです。

ということは(もし有事を待望している層や国や勢力があるならば)他国は「米ドル安」の方が助かりますよね・・・。

日銀の行く先と日本円の暴落のトリガーは「ヘリマネヘリコプターマネー」出動によるものか?

正直、今の日銀の行っている金融政策のゴール「出口戦略」は見えていません。

かといって、唯でさえ市中の40%超の国債を保有しつつ日本の株式(ETF)も買い漁り、それらを永久に買い続けることは出来ないのが(金融緩和し続けること)、マーケット全体の「コンセンサス(共通認識)」です。

足元では「今はまだ日銀が買うから・・・」という甘えで動いています。しかし、人の心で動くマーケットなので、その心理が逆に振れた場合の状況は、誰にも分かりません・・・。

また一部では、今買い続けこれからも買い続ける日本国債をいっそのこと「永久債」に変えてしまえば良い!なんて乱暴な話も上がっていますが、果たしてマーケットがそれを許すのか??

行く先々は「ヘリコプター・マネー(ヘリマネ)」だという人もいます(現状今行われている金融政策もヘリマネと何が違わないのか?と疑問を呈する人も少なからずいるのが事実です)。

容赦ない「円資産価値目減り」が数年先に待ち受ける可能性があるなと、改めて今の日米金融政策の方向性の差を見て感じました。

ヘリコプターマネー(ヘリマネ)発動は日銀破綻へのトリガーに?(2018年〜2030年の日本国債クラッシュ懸念=円資産価値の減価)

「永久債」や「50年債」とは?(くすぶり続ける日銀ヘリマネ出動と高齢化社会日本の国債問題)

 

 



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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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