BNPパリバ アジア・ボンド・ファンド〜個人投資家は純資産総額の推移も確認しましょう〜
公開日:
:
最終更新日:2021/02/09
日本の投資信託(ミューチャル・ファンド)やETF
国内ファンド解説
こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。
今回は「資金流入」があった投資信託(ミューチャル・ファンド)の情報です。ネット証券や中小の証券会社や地銀銀行から販売されている『BNPパリバ アジア・ボンド・ファンド』です。
純資産総額5億円の投資信託(ミューチャル・ファンド)への投資意義
百聞は一見にしかず・・・まずはこの投資信託(ミューチャル・ファンド)の基準価額と純資産総額の推移を確認しましょう。
<BNPパリバ アジア・ボンド・ファンド>
【基準価額】9,172円(2016/10/21)
【純資産総額】約5億円
【分配金累計額】2,100円
【分配金/月々】40円
2012年から約4年間の運用期間で分配金込の単純年間平均リターンは2.8%程度という低水準です。
イメージし易いように言うと4年前の設定時基準価額10,000円が、4年間経過して10,832円程度になっているということです。4年間で・・・貴重な投資期間にも関わらず低調なパフォーマンスでしたね。
ファンドの特徴は、シンプルに
・アジア諸国の債券への投資
です。
また純資産総額は2012年代がピークでその後は減りに減り続け、今や5億円台となっています(それでも資金流入があったとのこと・・・)。
ちなみにこの投資信託(ミューチャル・ファンド)は、ファンド全体の受益権が10億口を下回るとファンド側都合により勝手に「償還」できる決まりになっています。
一般的にこのような投資信託(ミューチャル・ファンド)は、純資産総額が30億円を下回り続けると「コストとパフォーマンスの採算が合わず、ファンド都合で償還する」というのが一種暗黙のルールになっています。
月々の分配金も一部タコ足分配金(元本払戻金=特別分配金)になっているので、どうしようもない投資信託(ミューチャル・ファンド)です。
私がもし今投資してるならば、有無を言わず「売却」します(例え損切になったとしても)。
なぜなら「このようなダメな投資信託(ミューチャル・ファンド)で運用していても、2度と戻らない資産運用の時間がもったいないだけ」だからです。
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止まらぬ高齢化社会の中で退職後の生活をより充実して生きるために(退職後にいくら必要?)〜現役時代から海外積立投資で資産確保を〜
ファンドのポートフォリオの現状は?
ファンドのポートフォリオも確認します。
<ファンドのポートフォリオ>
最終利回り:3.3%、平均格付:BBBの債券への投資ということです。
年間平均リターンが最終利回り以下なので、単純に運用が下手なのかコストが高いのか・・・いずれにせよ個人投資家にとってメリットになるような投資信託(ミューチャル・ファンド)ではありません。
<国・地域別>
大まかに中国:36%、シンガポール:13%、香港:9%、インド、マレーシア、インドネシア:7%という比率です。
米ドル建てアジア諸国の債券へ投資している同ファンドですが、リスクを取っている割に最終利回り3.3%なので個人投資家は本当にうまみも無く、投資している甲斐も運用期間も勿体無いなという感想しか抱けません・・・なので、なぜ2016年9月末時点で「資金流入」となっているのか不思議です。
まとめ:投資している投資信託(ミューチャル・ファンド)で確認すべき点は?
日本国内の投資信託(ミューチャル・ファンド)で資産運用している個人投資家も多いと思います。
毎月、もしくは半年や1年に1度くらいはファンドのパフォーマンスを確認していると思いますが、Factsheet(運用報告書)を見る際のポイントを知らない個人投資家が多いなと思います。見るべき点はシンプルです。
・月々や一定期間の純粋なパフォーマンス水準(※月々の分配金は必ずしも利益ではない)
・インデックスや参考指標とのパフォーマンス比較
・基準価額の推移
・純資産総額の推移(資産そのものの下落or解約増加中なのか)
・投資している資産内容(利回り、国別構成、分配金のタコ足具合)など
資産運用をしている個人投資家にとって一も二も無く、何よりも「パフォーマンス」が全てです。
※過去1年の新規販売投資信託(ミューチャル・ファンド)と投資家のリターンの状況 / まとめ↓
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