日本国債トレンド戦略ファンド(愛称:Jトレンド)
公開日:
:
最終更新日:2021/02/09
日本の投資信託(ミューチャル・ファンド)やETF
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
投資信託(ファンド)で資産運用をしている投資家へ情報をお伝えしています。
今回はSMBC日興証券から販売され、6/4から運用開始となった『日本国債トレンド戦略ファンド(愛称:Jトレンド)』の情報です。ただでさえ個人向け国債が売れない環境にも関わらず、正直、誰が投資するのだろう?と疑問に感じたファンドで、自己設定によって純資産総額100万円からのファンドです。
このファンドの特徴はシンプルに1つです。
・日本国債(超長期国債)への投資
単純に「国債」と言っても償還の年限が異なるのですが、今回このファンドが投資するのは下記のような年限の超長期国債などです。
通常の経済には長期国債の金利の方が短期国債の金利を上回ります。(先々の金利が上昇するとの予測と将来の信頼に対する追加金利(プレミアム)が上乗せされるため)。ただ、2011年末期頃の欧州危機のような「デフォルト間近」というような通常の経済でない際には、長短金利差が逆転する場合もあります。
論点をファンドに戻しますと、
まず各国債のリスク・リターンがこちら。
このファンド(マザーファンド)のパフォーマンス推移がこちら。
目下、日銀による異次元の量的質的金融緩和を行っているので、それが導入された際(上記の赤カッコ)は、国債価格が乱高下しました。いわば、小さなプール(それまで銀行が買ってきた国債という牌を奪い合う場所)に日銀という巨大なクジラが飛び込んだ為に、牌の枯渇(=日銀が殆ど買い手となっている)という経済環境に陥っています。
マザーファンドのポートフォリオがこちら。
個人が投資出来る国債には毎月のように「個人向け国債」が各金融機関から販売されていますが(各支店で目標の数値があって、その目標達成に向けてハッパがかけられていると思います)、現状の預貯金などのとの金利比較がこちら。
1,000万円を10年間銀行に定期預金をした場合で考えても1,015万円にしかなりません。一方で現在、日本の中央銀行である日銀はインフレ率2%を目標に政策を実行し、実際にジワリジワリと物価上昇を始めています。
物価上昇は言い換えれば「円資産の価値目減り」です。
具体的に2013年から円の価値を対ドルで考えると約20%目減りしたことになります(円安)。単純にその分、輸入価格が高騰し日本の貿易収支も赤字で推移する要因となっています。
1つの為替しか持たない事へのリスク(通貨分散ができていない)というのは日本人の多くが抱えるリスクです。為替はシーソーゲームみたいなものなので、一部資産を外貨資産(オフショアファンドや外貨預金など)にしておくことで、このリスク低減を図ることができます。
<消費者物価指数、預金金利、実質金利推移>
投資信託(ファンド)で資産運用をしている投資家は中長期的な観点で経済動向を捉えて運用される方が良いでしょう。
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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