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シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。

今回は2016年6/20〜29SMBC日興証券から新規募集販売される投資信託(ミューチャル・ファンド)「シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ」の情報です。

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)1

この投資信託(ミューチャル・ファンド)の特徴はシンプルに、

・アジア太平洋地域(香港、中国、台湾、韓国、日本、ニュージーランド、オーストラリア、フィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシア、インド、タイ)の株式への投資

です。

中でも世界的に注目度が高まっている(ESGを考慮に入れた投資残高は約21兆ドル)企業評価の尺度の1つである「ESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治))の観点=持続的に成長可能な企業(エクセレント・カンパニー)」を加味して銘柄を選定してポートフォリオに組み入れるそうです。

テーマ型に近い印象を受けますが、アジア太平洋地域の中間層拡大を期待して投資するとのことです。

基本的に、これまで新興国への投資に対して用いられてきたセールストーク(「今後の新興国経済が伸びると中間所得層が拡大して消費拡大するので投資妙味があります」)と似たような話です。

つまり、この「将来予測」は今に始まったことではないですし既に分かりきっていることなので、同様の投資信託(ミューチャル・ファンド)は販売されてきています。

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)2

仮にアジア・パシフィック地域の中間層32億人が1人1日USD55(年間USD20,075)ずつを消費した場合には、年間の消費総額はUSD64.2兆(2015年の米国個人消費額全体の約5年分)になるそうです。

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)3

このファンドのモデル・ポートフォリオがこちら

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)4

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)5

国別には、日本41.6%、オーストラリア18.0%、中国7.4%、香港6.8%、インド6.5%などで、業種は金融、情報、一般消費財、電気通信などの順で組み入れ比率が高いですね。そして、割安(先進国比較で出遅れ)とのことなので今後の株価上昇を期待しています。

ここまでの情報を把握して、個人投資家がさらに考えたほうが良いのは単にこの投資信託(ミューチャル・ファンド)の良し悪しというよりも、むしろ、この「アジア・パシフィック地域」への投資(資産配分)の良し悪しです。

伸びゆく資産(と想定されるのであれば)であったり、今総資産の中に組み入れていない資産であれば投資する方が良いですし、そうでなければ投資しなくて良いという意味です。

ということで、わざわざこの新規設定の投資信託(ミューチャル・ファンド)に果敢に投資せずとも、過去のトラックレコードがあるインデックス投資でも良いのでは?と考えられます。

さて、MSCIのインデックスに「アジア・パシフィック地域」への投資ができるファンドがあるのはご存知でしょうか?

販売用資料にも記載があるこちらのインデックスです。

MSCI AC Asia Pacific Index, Ticker Code:MXAP:IND

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)7

2001年から約15年間のトラックレコードがあるこのインデックスです。

青色:MSCI AC Asia pacific Index(アジア・パシフィック地域:先進国5、新興国8)/212.59
黄色:MSCI ACWI(世界株式:先進国23、新興国23)/218.07
緑色:MSCI ACWI IMI(世界株式:先進国23、新興国23)/234.66

それぞれのパフォーマンスがこちら。

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)8

年間平均リターンとしては、

青色:MSCI AC Asia pacific Index/2.18
黄色:MSCI ACWI/6.79
緑色:MSCI ACWI IMI/6.76

です。

緩やかですが右肩上がりに上昇しているこのような資産については積立投資(海外積立投資)でコツコツと投資しておきたい資産の1つですね。

ポートフォリオがこちら。

シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ(アジア太平洋地域への投資)9

組み入れ国の構成でみると、日本41.69%、中国12.84%、オーストラリア12.77%、大韓民国8.06%、中華民国(台湾)6.51%で、業種では金融、情報通信、工業、一般消費財、生活必需品などです。

もちろん、今回の「シュローダー・アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ」は投資信託(ミューチャル・ファンド)なので、ファンドマネージャーの腕次第でインデックス以上のパフォーマンスを上げてくれるかも知れません。なのでインデックスとは多少の違いがあります。

ただ、この「アジア・パシフィック」への投資が良いということであれば、このインデックスでも十分ではないでしょうか?(積極的にこのSMBC日興証券の投資信託に投資する理由について、SMBC日興証券の証券マンは何と言うのでしょうか?)。





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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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