「ブラジルボンドオープン(毎月決算)/大和証券」への投資を考え中
公開日:
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最終更新日:2021/02/09
資産運用の基礎、Q&A、基礎用語
国内ファンド解説
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回のブログ記事では資産運用Q&Aで『「ブラジルボンドオープン(毎月決算)/大和証券」への投資を考え中』についてお伝えします。
<Q.>(09/Mar/2015)
大和のブラジルボンドオープン毎月決算、どう思いますか?
安くなってるので気になっています。
<A.>
◯◯さん、初めまして、K2 Investment の眞原です。
まずは運用状況から確認してみましょう。
ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型)
【基準価額】6,354円(3/9時点)
【純資産総額】2,650億円
【分配金累計額】9,030円
【分配金/月々】90円
まず、ご質問の「安くなっているから」という点ですが、まず投資信託(ファンド)は「安い」「高い」で判断するものではありません。良い運用ができていれば基準価額(NAV)は上昇しますし、純資産も増加傾向にあります。(純資産総額が多いファンドが必ずしも良いファンドということではない。)
次に、このファンドの下落要因は、ブラジル経済+金融政策によるものです。直近ブラジルは政策金利を3回連続で引き上げました(12.75%)つまり、債券単価にとってはマイナスです。且つ為替(ブラジルレアル)も下落傾向にあるので、このファンドにとってはネガティブな要因となります。
元々、新興国通貨(レアル)は、通常の為替トレード(フォワードトレード)ではなく、NDF取引で為替トレードが行われているので、実勢レートからの乖離が大きくなりやすく、基準価額の上下のブレが大きくなります。
且つ、毎月決算型なので月々の分配金を出していますが、90円のうちの33%程度は実際の運用益から出ている訳ではなく、過去のリターン部分からの取崩(元本払戻金=特別分配金)になっているので、月々のリターンが分配金以上に上がらなければ、分配金を出すたびにタコ足になっている点にも注意が必要です。
ブラジル経済(+金融政策)は当面ネガティブな要素が大きく、ハイリスク・ハイリターンな通貨の1つなので全くオススメできません。
投資アドバイザー
眞原 郁哉
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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