世界銀行（国際復興開発銀行）ブラジルレアル建債券(円貨決済型)毎月利払債2017年6月28日満期

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーのマハラです。

債券（国債、社債）で金利を取る運用をしている投資家へ情報をお伝えしています。

今回は、現在（5/30〜6/20）SMBCフレンド証券から新規販売されている『世界銀行（国際復興開発銀行）ブラジルレアル建債券(円貨決済型)毎月利払債2017年6月28日満期』の情報です。

債券名　　：世界銀行（国際復興開発銀行）ブラジルレアル建債券（円貨決済型）毎月利払債　2017年6月28日満期

期間　　　 : 約3年間

利率　　　 : 9.15%/年間（税引前）

通貨　　　 ：ブラジル・レアル（BRL）（1レアル＝約45円 :6/2時点）

最低投資額：20,000ブラジル・レアルの整数倍

利払日　　：毎月28日（年12回）

償還日　　：2017/6/28

格付　　　 : AAA(S&P)、Aaa(Moody’s)※無登録格付会社

この債券の特徴は大きく2つあります。

1.)ブラジルレアル建

2.)毎月利払債

発行体は世界銀行（国際復興開発銀行）なので、デフォルトリスクは極めてゼロに近いです。

つまり、この債券の最大のリスクは「為替推移」となります。

それぞれの特徴を確認します。

1.)ブラジルレアル建

過去5年程度のBRL/JPYの為替推移がこちら（1レアル＝45円程度 6/2時点）

52週（約1年）のブラジルレアルの為替レートは「39.8〜47.9」程度で推移しています。

ハイリスク・ハイリターンな通貨にも関わらず、日本人投資家がこのようなブレの大きな通貨の債券やファンドを介して投資しています。加えてスプレッド（為替手数料）が大変高くつきます。

そもそもレアルという通貨は米ドルなどのような先進国通貨と違い、通常の為替取引で売買出来る通貨ではなく、NDF取引（ノン・デリバラブル・フォワァード）という新興国通貨の取引方法での取引となっていて、余計にコストが掛かります。

2.)毎月利払債

下記が60,000レアル投資した場合のイメージ

要は、毎月分配型投資信託の債券バージョンです。

年間9.15％の金利を12回に分けて受け取り（単利）、その度に為替の影響を受けるということになります。金利は「円貨受け取り」なので、受け取りの際に円高方向へ為替がブレていれば、実際の利率以下の受け取りになります。

オフショアファンドと全く違って、投資効率の観点から考えると毎月分配型や毎月利払などは非常に悪い商品性です。確かに月々の収入を必要とする世代には「ニーズ」はあるのかも知れませんが、預貯金の取り崩しや年1度、運用資産の利益確定からの取り崩しと何ら違いは無いはずです。行動ファイナンス的に、人は将来のリターンよりも目先のリターンを好むという性質をつき、「毎月分配」「毎月利払」という人間心理をうまくついた商品性となっています。

債券（国債、社債）で金利を取る運用をしている投資家は、高い金利！」や「毎月利払！」というキャッチーさだけに目を奪われないよう、中長期視点で資産運用を心がけてはいかがでしょうか？

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