モルガン・スタンレー2019年6月17日満期 期限償還条項 日経平均株価連動デジタルクーポン 円建社債/三菱UFJモルガン・スタンレー証券

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーのマハラです。

債券（国債、社債）で金利を取る運用をしている投資家へ情報をお伝えしています。

今回は現在（6/20~26）に三菱UFJモルガン・スタンレー証券から新規募集販売されている『モルガン・スタンレー2019年6月17日満期 期限償還条項 日経平均株価連動デジタルクーポン 円建社債』の情報です。

この仕組債を簡単にまとめると『日経平均株価が上昇した場合（値上がり益は享受できない）投資元本が早期償還される条項が付いて、短期間で高い金利を受取って元本償還されるものの、逆に日経平均株価が下落すれば低い金利となって、その上元本毀損リスクがある』というものです。

それでは、条件と各用語の解説から確認してみます。

このような仕組債（とある条件によって、金利水準が変化したり投資額がほぼゼロになったりする）は、各用語や条件の確認が大切です。ここでは大雑把にまとめていますが、投資をされる際には証券会社でしっかり確認して下さいね。

発行体(債券名)　：モルガン・スタンレー2019年6月17日満期 期限償還条項日経平均株価連動デジタルクーポン 円建社債

期間　　　　　 　: 約5年間（最短3ヶ月で期限前償還される可能性あり）

利率　　　 　　　: 当初約3ヶ月/1.00～3.00年間（仮条件）

　　　　　：以降4年9ヶ月間/「評価価格≧基準価格」の場合:1.00~3.00%（仮条件）

　　　　　「評価価格≦基準価格」の場合:0.10%（仮条件）

通貨　　　　　　：日本円（JPY）

最低投資額　　　：1,000万円以上（100万円単位）

利払日　　　　　：2014/9/17 、以降毎年3、6、9、12月の各17日（年4回）

償還日　　　　　：満期償還日：2019/6/17

　　　　　　　　　　　　：期限前償還日:2014/9/17~2019/3/17までの各利払日

格付　　　　　　 : Baa2(Moody’s)、A-(S&P)、A(Fitch) 、A(R&I)

当初価格　　　　：条件設定日の日経平均株価終値

基準価額　　　　：当初価格の85％

トリガー価格　　：当初価格の105％

ノックイン価格　：当初価格の50％

評価価格　　　　：評価日における日経平均株価

評価日　　　　　：2014年12月以降の各利払日（各17日）の10取引営業日前の日

期限前償還判定日：各期限前償還日の10取引営業日前の日

観察期間　　　　：条件瀬底日の翌取引営業日から最終評価日までの期間

最終評価日　　　：満期償還日の10取引営業日前の日

最終評価価格　　：最終評価日における日経平均株価終値

ザラ場　　　　　：取引所の寄り付きから引けの間の時間帯

ここまで条件と用語確認だけで疲れてしましますね（苦笑）

用語を無視してまとめると『最短で3ヶ月償還もしくは満期5年で、1,000万円から投資する日経平均株価に連動して金利が変動し、最悪のケースは額面割れで償還される円建て社債』という商品性です。

こちらが＜期限前償還＞について。

期限前償還判定日（各期限前償還日の10取引営業日の前の日）の日経平均株価終値がトリガー価格上（オレンジの線）の場合、その直後の期限前償還判定日に額面金額100％で早期償還される仕組みです。（ノックイン価格以下になった場合でも）

こちらが期限前償還されずに＜満期償還日＞を迎えた場合。

額面100％で償還されるのは、1と2の場合。3の場合は、マイナスになって償還されるということです。

こちらが最終評価と償還率の例です。

償還率の損失は０％まで行くので「債券」は安全という考え方で投資するのは間違っています。

このような仕組債を専門的に言うと「株式オプションの売り取引を組み入れ高い金利は債券利回りというよりもむしろ、オプション売りから得られる対価（オプションのリスクを引受けた対価）」と考える方が良いです。

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