フィデリティ・ストラテジック・インカム・ファンド(愛称:悠々債券)A為替ヘッジ付き/B為替ヘッジなし
公開日:
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最終更新日:2021/02/10
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こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーのマハラです。
今回は、モーニングスターのファンドオブザイヤー2011年にも選ばれた「フィデリティ・ストラテジック・インカム・ファンド(愛称:悠々債券)」の情報をお伝えします。投資信託(ファンド)で資産運用している投資家にとって役立つ情報を発信していきます。
では、具体的に見ていきます。
このフィデリティ・ストラテジック・インカム・ファンド(愛称:悠々債券)のポイントは大きく2つ。
1.) 世界的な4つの債券セクターでの運用。
2.) 運用歴が長いファンドであるということ。
1.) 世界的な4つの債券セクターでの運用。
ファンドのセクター資産配分の中身としては、下記の通り。
そして、格付けがこちら
格付けはあくまで参考ですが、A格以上(信用が高い債券)が約52%程度。その他の信用が比較的低い債券(BBB以下)が48%程度と、信用度の高い債券低い債券が半々の割合だと考えて良いでしょう。
実際に上記の基本資産配分でもハイリスクハイリターンな同等のリスク債券資産である「ハイイールド債(40%)」と「エマージング債券(16%)」で半分以上を占めているので、この投信のウリである4つの債券セクターで分散や補完しあっているとは少し言い難いです。具体的には、ハイ・イールド債やエマージング債券は昨年の欧州危機などのようにマーケットに信用不安が広まれば、株式資産と同様に手放される資産として位置づけられます。
2.) 運用歴が長いファンド(1998年から運用開始)。
年間リターンを見ると下記の通り(Aコース(為替ヘッジあり)が2011年のファンドオブザイヤー受賞)。
14年間の運用期間で設定来から1年間のリターンを換算すると、単純に1年間ごとに上げたリターンとしては年間3%程度になっています。確かに日本国債などを持って運用しているよりも良いパフォーマンスを上げているので、このファンドの狙いとしては正しいのですが、冷静に考えると年間2~3%程度のリターンを取るのであれば、豪ドル建ての債券や豪ドル外貨MMF(2%程度)と対して差はないな、という印象です。
また、今の世界的な株式上昇などから考えると証券マンや銀行員によって、このような債券系ローパフォーマンスの投資信託からの乗り換え勧誘(利益確定や損切りから)が多いです。そして投資家も足元の世界的な株高に遅れまいとして(株高の恩恵を受けようとして)投資信託の入れ替えに積極姿勢で動いているようです。
ただ、ここで注意すべきなのは上記の投資信託(ファンド)で資産運用をしている投資家にとっては「何パーセントの年間リターン目標で投資しているか」です。恐らくこの債券系の投資信託(ファンド)で資産運用をしている投資家は、株式型の投資信託で求める程のリスクリターンを目指して投資はしないからです。
こういうマーケット環境が上向いている時こそ、結局のところ投資家自身が自分自身のリスクリターンを再考して投資判断をする必要があります。中長期(5〜10年)での資産形成を考えるのであれば、オフショアファンド(ヘッジファンド)などの長く保有できる資産も必要ですし、インフレ・ヘッジを考えるのであればコモディティ(金資産など)が必要です。通貨に関しても分散という観点を忘れずに、例えば金利を取る場合には豪ドル建て債券や外貨MMFが基本となってきます。
このようなノリにノッているマーケット環境だからこそ、一歩冷静になってみて下記の項目にあるような自分自身にあった投資スタイル再度考えてみてはどうでしょうか。
・自分自身のご年齢
・今までの投資経験(年数、商品など)
・今後の投資可能年数
・今後の投資可能金額
・年率目標リターン(何%など)
・オフショアファンドも投資対象に入れるかどうか?
・その他、投資や人生でどのようなことを目標に運用していきたい、など
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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