香港ドルの米ドルペグ崩壊カウントダウン?(香港ドル暴落へ賭けるヘッジファンド)〜HSBC香港口座やHKD資産を持つかた向け〜
公開日:
:
最終更新日:2021/02/09
海外口座(HSBC香港、オフショア資産管理口座、スイスプライベートバンク)
こんにちは、真原です。
今回は、「香港ドル資産」を持っている方向けの情報です。
特に、HSBC香港やスタンダードチャータード銀行での銀行口座や、海外積立投資(F社)を香港ドル(HKD)で積立している方、またはHKDで香港保険に加入している方など、意外と香港ドル資産を持っている方も多いのではないでしょうか?
今回取り上げているのは、中国メインランドによる「香港国家安全法」を巡る米中の政治紛争が、特に外資の金融機関やヘッジファンドなど、香港のオフショア地域をメインとするビジネス形態に対する心配事となっているからです。
(出典:Bloomberg)
(出典:FT)
香港ドルの米ドルペグ崩壊の足音??
この「香港国家安全法」を巡っては、中国(メインランド/北京政府)と米国、そしてG7(日本も含め)を巻き込み「政争の具」と化しています。もし悪い方向に傾けば、米国トランプ大統領が、香港ドルの米ドルペグに対して何かしらの措置や言及をしてくる可能性/リスクも考慮に入れておく必要がありそうです・・・。
香港といえば、ちょうど1年前の2019年6月9日から「逃亡犯条例」に反対する平和的なデモ行進、そこから続くプロテスト行動と、かつての香港情勢からうって変わって治安面/政治面では余談を許さない環境になっているのは間違いありません。
私も適宜このブログで取り上げています。
https://toushin-shisan.net/2020/01/post-10899.html
さて、今回の「香港国家安全法」は、北京政府側で全人代(日本の国会にあたる中国では重要な会)で決まり、6月18日から詳細を詰めていくそうです。一方で、この一連の流れに対して、特にトランプ政権(ポンペオ国務長官)やワシントンでは、たびたびパブリックコメントにて中国政府への牽制を出しています。
(出典:REUTERS)
また、英国(PM Boris)も公式に、香港住民に対して、開かれた英国を公にしました(移民排斥のためにBrexitを掲げていたのに、この矛盾)。
(出典:Gov.UK)
こうした「政治臭がドロドロ」としている状況なので、香港人(香港住民)にとって本当に迷惑極まりない「香港国家安全法」なのです。でも、これくらい各国が北京政府にプレッシャーをかけていかなければ、
”本当の意味で、
香港(政治体制、企業統治体制、オフショア金融体制)が終わる”
というほどの、多大なる影響が生じてしまうのです・・・。
具体的には、
”香港ドル”
です。
香港ドルは、米ドルにペグ(1US$=7.75〜7.85HK$間での変動)されていて、米国の金利が上下すれば香港ドルの金利も上下する、という具合に推移します。
そんな「香港ドルは、今後人民元に取って代わられる??」という情報を、かれこれもう5年も前に私がブログで発信しているのを、今回のブログ記事を書きながら思い出しました。
そして、今回の「香港国家安全法」に絡んで、
香港ドルの米ドルペグ崩壊(香港ドル安)に賭けるヘッジファンド
が出現しました。
ヘイマン・キャピタル・マネジメントのカイル・バス氏が運用するヘッジファンドです。
(出典:Bloomberg)
おおまかに言えば、『対米ドルで、香港ドルが下落する(米ドル高香港ドル安)になれば、桁外れなリターンを生み(香港ドルオプショントレード、200倍レバレッジ)、現状の香港ドルが米ドルペグ制のまま1年半後を過ぎれば、投資家が全ての資金を失う』という一か八かの賭けをするヘッジファンドということです。
こうたヘッジファンドが成功するかどうかは分かりませんが(政治的な話に伸るか反るかということなので)、
今後の香港ドルのペグ制がどのようになっていくのか?
によっては(仮に、香港ドルの米ドルペグ体制が突如終わった場合には)、
現在、HSBC香港やスタンダードチャータード銀行口座(ベースカレンシーは香港ドル)、海外積立投資(F社)HKD積立、海外生命保険(HKD建)に対しては何らかの影響がでてくるので、こうした資産を持っている方々は要注意です。
ご相談があれば、いつでもこちら
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まで。
https://toushin-shisan.net/2017/07/post-7740.html
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