K2 Partners 事業リスク対策保険

国債価格と金利の関係性(逆相関)

公開日: : 資産運用の基礎、Q&A、基礎用語

こんにちは、眞原です。

今回は「債券(国債)価格と金利」についての基礎の基礎。

とはいえ、債券マーケットは、プロ中のプロが集まる非常に厳しい世界なので、今回お伝えするような単純なお話・・・ではないのは確かなのですが、あくまでも資産運用をしている方の「基礎知識」として。

そして、「日本国債の暴落(=急激な金利上昇による債券価格の減価)」「日銀のヘリマネ」について心配されている方にとっても、役立つ情報だと思います。

それでは、いってみましょう!

金利が上昇すると、国債は下落する?

まぁ、結論としては小見出しの通りなのですが、イマイチこの原理を分かっていない人が多い・・・。

単にこれを丸暗記して、というのも間違ってはいないのですが・・・。

分かりやすいよう図解してみました。

(筆者作成)

もともとの債券が(A.)の状況だったとします。

100円で(A.)債券を買って、10年間保有して満期を迎えれば150円になって返ってくる訳です。

(A.)
債券の額面100円/価額100円
利率5%=金利 5円
利回り5%(=金利5円÷額面100円)

 

「債券の(マーケットでの)価格」は、「将来への期待度」によって決定されるので、一概に「コレが要因!」という風には言えません。

それでも債券も一度発行されてしまえば「将来の期待度」によって国債市場(国債のマーケット/相対取引)にて売買され、発行時の額面価額(債券価格)と違う金額で売買されています。(→一般的な個人投資家は債券売買に馴染みがないので、この前提が抜け落ちている場合もある・・・。)

 

例えば、(A.)の条件で購入した債券の価額が、100円から120円に値上がりしたすると・・・、

(B.)
債券の額面100円/価額120円
利率5%(不変)=金利 5円
利回り4.16%(=金利5円÷額面120円)

となり、元々5%であった利回り(金利)が下落(4.16%)になることになります(反対に国債の価格は上昇しています)。

 

また他方で、債券の価額が100円から80円に値下がりしたすると・・・、

(C.)
債券の額面100円/価額80円
利率5%(不変)=金利 5円
利回り6.25%(=金利5円÷額面80円)

となり、元々5%であった利回り(金利)が上昇(6.25%)になることになります(反対に国債の価格は下落しています)。

 

「債券単価の上げ下げ」と「金利(利回り)の上げ下げ」が逆相関になっていることが分かると思います。

以上が、簡単な「債券の金利と国債価格(単価)の関係性」です。

 

日銀の金融緩和が「マイナス金利国債」を生み出している

さて、「国債と金利」の話にフォーカスすると、日銀(日本銀行)の金融緩和の話にも振れておきたくなります。

例えば、(A.)100円利率5%の債券が発行されてすぐに120円に値上がりしたとしましょう。

この場合でも、10年後の満期時に戻ってくる額面と毎年の金利合計変わらず150円です。

(※債券は発行体がデフォルトしない限り、100円より高値で買ったとしてとも、満期時に「100」で戻ってくる)。

 

つまり、120円を出して5%の金利を10年間取ったとして、満期時には元利合計150円が戻ってくるので、金利(利益)は30円。

1年間で考えると3円。120円で買って毎年3円の金利(利益)なので、利回りとしては年間2.5%になる訳です(3円÷120円)。

ということは「金利5%で100円で発行された国債が120円へ値上がりをし利回りが2.5%になった」つまり「買った人にとっての金利が下がった」ことになります。

 

今、日本国債を金融緩和策という名目で、まるでヘリコプターマネーのように、国債(や日本株ETF、REIT)を買いに買っているのは紛れもなく日本の中央銀行である日本銀行(日銀)です。

そして、他の「国債売買プレーヤー(生命保険会社、地銀、メガバンク、証券会社など)」も国債や債券売買をしていますが、

「日銀がとうぶんの間、国債を買ってくれるから、今後も国債価格が値上がる」

と連想し、今の安い間に買っておこうと思い、更に国債価格が上昇していきます。

その結果として、現在国債マーケットで売買されている国債の利回りが大幅に低下することに繋がり、マイナス金利になっているのです・・・。

ヘリコプターマネー(ヘリマネ)発動は日銀破綻へのトリガーに?(2018年〜2030年の日本国債クラッシュ懸念=円資産価値の減価)



オフショア投資入門書(マニュアル)を
無料進呈します

オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。

過去10年間に渡り年間平均10%以上のリターンをあげている海外の投資情報を、実名を用いて載せています(日本には存在しないファンドです)

関連記事

【Q&A】「FXや投資信託(ミューチャル・ファンド)以外の投資手法での資産形成について知りたい。」

こんにちは、眞原です。 今回はQ&Aです。 <Q.> FXや投資信託(ミュ

記事を読む

資産運用基礎その④:「直接利回り(Current Yield)」〜債券投資の4つの利回り〜

こんにちは、真原です。 今回も前回に引き続き資産運用基礎の「債券投資」の下記④つの利回りのうち

記事を読む

USD75,000(約750万円)で年間平均リターン10−12%を目指すポートフォリオは?

こんにちは、眞原です。 今回は、実際に頂いたご相談(ご質問)から。 その方のお考えは主に

記事を読む

「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(2013年5月購入)を解約すべきかどうか?」について

こんにちは、K2 Investment  投資アドバイザーの眞原です。 今回は、Q&A

記事を読む

【積立投資】断固反対!銀行窓口でのイデコ(iDeCo)参入!

こんにちは、眞原です。 今回は「積立投資」と「制度(iDeCo/イデコ)」、「年金制度」につい

記事を読む

リバランスとは?(海外積立投資の知恵)

こんにちは、眞原です。 今回は、海外積立投資をしている(国内でも月々一定金額を積立投資している

記事を読む

資産運用基礎その①:「応募者利回り(Yield to Subscribers)」〜債券投資の4つの利回り〜

こんにちは、真原です。 今回は、資産運用の基礎編。 特に、個人投資家にあまり馴染みが薄い

記事を読む

「大和ファンドラップと毎月分配型投信での運用(投資初心者が考えるべきこと)」について

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。 今回は、Q&A方

記事を読む

【資産運用基礎】- How & What -どうすれば?何に投資すれば安心した「資産形成」できるのか?〜7年満期 株式指数連動 元本確保型〜

こんにちは、眞原です。 今回は、一括投資(100万円や1,000万円などまとまった資金の運用)

記事を読む

確実な0%を取るか、資産運用で3〜5%を目指すか〜老後資金準備について〜

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。 今回は、退職後(老後)資

記事を読む

  • リアルタイム無料コンサルティング受付中お申込みはこちら

  • 『最新投資情報』と 『オフショア 投資情報』を具体的なファンド名を 用いて公開中。

      メールアドレスを入力後『登録』を押してください。

    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

    • k2-holdings.jpg
      k2-investment.jpg
      k2-assurance.jpg
      k2-partners.jpg
      k2-partners.jpg
      k2-partners.jpg
      goldmember_banner.jpg
      生命保険相談バナー
    • まだデータがありません。

    PAGE TOP ↑