ヨーロッパ・割安戦略株式ファンド（為替ヘッジなし・為替ヘッジあり）

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーのマハラです。

投資信託（ファンド）で資産運用をしている投資家へ情報をお伝えしています。

今回は安藤証券などから新規募集販売されている『ヨーロッパ・割安戦略株式ファンド（為替ヘッジなし・為替ヘッジあり）』の情報です。

欧州債務問題が世間を騒がせていた2011年から早くも2年以上が経過し、為替ユーロも1ユーロ＝141円台と一時の円高が是正されています。そして、割安に放置されている欧州株式へ投資するというコンセプトがこのファンドです。

証券会社では「年がら年中、割安を探して安いからという理由でその逆張り投資」を推奨するか「順調に上昇している株式指数などを、まだ上がると順張りの投資」を推奨するかです。つまり「買い」推奨ばかりです。「上げ」「下げ」に賭ける場合には、逆張りが最も効果的ですが「賭ける」という考え方自体は中長期での資産運用には沿っていません。

このファンドの特徴です。

・大型の割安欧州株式30銘柄程度への投資（ドイツ銀行のクロッキーモデル）

各株式の株価推移がこちら。

これだけを見ると、欧州株式が「出遅れている」ということのようです。

欧州圏のGDP成長率がこちら。

EU圏では今後おおよそ1〜2％程度の成長が見込まれていて、今後の日本の経済成長率を上回ると見ている一部の金融機関もあります。

まだ根本的な解決が図られていない（先延ばしにされている）EU圏の債務問題について確認します。

緩やかに減少していくとの予測が立てられています。日本の対GDP比の債務残高は240％を超えているので、対岸の火事と捉えることなく、万が一に備えてスイスプライベートバンクで資産を保全したり急激な金利上昇による国債価格下落（円資産価値の目減り＝円安）に備えて外貨資産を保有しておくなどのリスクヘッジを考えたいものですね。

欧州圏の金利推移がこちら。

金利は一気の上昇するものであると、ギリシャやポルトガルの例を反面教師にする必要はあるのではないでしょうか。

新規設定ファンドなので、具体的なポートフォリオは明記されていませんが、このファンドの銘柄選定にはドイツ銀行のクロッキーモデルという株式分析手法で30銘柄を選ぶとのこと。

そのクロッキーモデルの1つのパフォーマンス推移がこちら。

欧州圏の不透明感は一時と比較すると和らいだものの、債務問題自体は根本的な解決に至っておらず、単に先送りにされているということ、また新規設定のファンドということもあるので結果的にハイリスク・ハイリターンという認識は必要かも知れませんね。

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