【金融政策】今後15年先も今の日銀の金融政策(日銀異次元緩和策)が続かない場合、即ちソレは「日本円(JPY)の死」を意味するであろう
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こんにちは、眞原です。
今回は、金融政策と今後考えられうる「日本経済」「日本円(JPY)の価値」について、私なりの考えを徒然なるままに・・・。
金融政策論とは?
初めて会う方や、私を知らない方から聞かれるんで改めて記すと、私自身学生時代は「金融論(主には銀行論、マクロ金融論、金融政策論、ミクロ経済学、行動ファイナンス論)」を本気で勉強して取り組んでいました。
またありがたい事に、私は大学(学部)で「金融」を扱っているゼミでは最も権威ある教授のもとで学問として金融を学び研究し、ずっとゼミ長として研究もしていたので、当然手を抜ける状況にはなく・・・日本の大学生としては、自分で言うのもなんですが、結構真面目に励んでいたからこそ今があります・・・なので、一般的には最低限の金融論は理解しているつもりです。
とはいえ、現実のマーケットは、理論通りに動かないし、マーケット参加者が多く、様々な思惑に揺れ動く「生き物である」というのは、実務(前職の野村證券マンの経験、そして今投資アドバイザーとして世界のヘッジファンド/オフショアファンドマネージャーたち)から実践で学んでいる最中です。
さて、「金融政策」つまりは、中央銀行が主には「国の物価安定や金融システム維持」のために行う政策のことですが、今現在日本で行われている(日本銀行が行っている)ソレは、未曾有の誰も着地点を予想できない「金融緩和策」になりつつあるのです。
現状の「日銀の金融政策(異次元金融緩和)そのもの」についての細かいことは、日銀ホームページに書いてます↓
また、Youtubeなどで「日銀 金融政策 異次元緩和 YYC」などを検索すれば、動画でも分かりやすい説明などは見つかると思います。
金融政策(出典:日銀HP)
さて今日(3/14)と明日にかけて、日銀は定例の「金融政策決定会合」をおこない、明日の3時半頃?からは黒田日銀総裁による定例会見が行わます。
そこで一体どういう会見内容、見通し、結果が公表されるか?についてマーケットそして、個人投資家にとっては要注目のイベントの1つです。
にわかにざわめき出したマーケット参加者の声
ココ最近、多くの著名投資家やエコノミスト、研究者(学者)たちが、
日銀の金融政策(+欧州中銀の金融政策)についての限界論
を述べているのを良く目にするようになりました。
そういう事を述べるには、彼らなりのポジショントークもあるでしょうし、こうして私がブログに記載しているのにも、意味があります。
今、日銀が行っている金融政策(異次元緩和策)は、
・日本国債の爆買い
・日本株式(=ETF)の爆買い
・REITの爆買い
の主に3点セットです。
一方で、地味にETF買い入れ額のステルステーパリング(購入額の引き下げ)を始めていますが・・・
(出典:Bloomberg)
そんな中で、マーケット関係者、学者たちがざわめき始めている主な理由の1つとしては、
じゃー、購入したこれらの、「債券、株式(ETF)、REITの出口戦略(売るの?借換していくの?結局どうするの?)」が不明
だからです。
もし今後、仮にも日銀が、
国債、売りますー!
ETF(日本株)売りますー
なんてことをアナウンスしようもんなら、たちまち「暴落」が起きてしまうので、間違ってもそんなアホな話にならない、と言われています。
では、日銀はどうするのか?
正直、誰も、分からないのです。
黒田日銀総裁(75歳)は、しきりに「(出口戦略は)然る時に、然る方法で・・・、今はそういうことを述べるのは時期尚早で」という回答しかしません。
一部ではゴミだと言われている、MMT理論(Modern Money Theory/現代金融理論)
”MMT理論”という比較的新たな金融理論が、まことしやかに広がっているようですが・・・、
同理論についての賛同者はむしろ少なく、むしろ逆に例えば、BlackRockの会長(Laurence Fink)ですらBloombergのインタビューで、
「MMTは、ゴミである」
と述べるほど・・・。
このMMTは、
「独自の通貨を保有する国の政府は(JPY)、通貨を限度なく発行できることから(プリンティング)、デフォルト(債務不履行)に陥ることはなく、政府債務残高がどれだけ増加しても問題ない」
という理論・・・。
あれ???どこかで見覚えが??
そうです、
今まさに日本で、日本銀行(日銀)が、安倍政権の債務増加(赤字国債発行継続)を引き受けている現状(加担している政策)にソックリではありませんか!!
ようは、「ヘリコプターマネー理論(ヘリマネ)」と大差ないでしょという話。
ヘリコプターマネー(ヘリマネ)発動は日銀破綻へのトリガーに?(2018年〜2030年の日本国債クラッシュ懸念=円資産価値の減価)
ちなみに、このMMTは、米国にも当てはまるのが事実で、米国でMMTを信奉するエコノミストらは、米国は自国通貨で借り入れているので、返済のためには通貨を発行すればよく、破綻することはあり得ないと主張しています。
日本から健全な「債券マーケット」は消えた、では、15年後の日銀金融政策の着地点はどこか?
正直、今、日本銀行が行っている金融政策(異次元緩和策)が、例えば今後15年先も続いていく訳はないでしょう・・・(15年後に見直して続いていたら、すみません謝ります。。。)
しかしながら、
何事にも、スタートがあれば、ゴールは必ずあるのです。
その金融政策の着地点、帰結点については、もちとん私も、(恐らく)誰も分かっていません・・・、
ん?いやいや、黒田日銀総裁は分かっている????
・・・さぁ、どうでしょう(苦笑)。
が、
何かしらの「出口戦略」
はあるのです。
それがどういった方法なのか?それの考えられうる悪影響はなにか?
を想定して、今そして今後を考えないと行けないのです。
つい先日、某ヘッジファンドマネージャーとミーティングをした際に、彼が言っていました・・・、
日本からは、健全な債券マーケットも、健全な株式マーケットも消えたよね
(=日銀が、国が介入して、買い続けているから)
と。
日本デフォルト(債務不履行)はなくとも、国民預貯金との損益通算、新紙幣発行は想定済み?
よく、日本がデフォルトする、日本円が暴落する、だから、外貨を持とう!
なんて不安を煽る輩がいますが・・・、
日本がデフォルトしようがしまいが、正直どうでもいいです。
それよりもむしろ、
「政府や日銀は、今のこの金融政策の出口戦略を考える側にいる」
ことを改めて問い直し、歴史を振り返って損を被っているのは、
「いつも税金を収める国民側」
という事実です。
その金融政策の「出口戦略」や政府による「財政再建策」の方法が、例えば、
・「預貯金税(預貯金に対して90%課税/戦後に実施)」なのか?
・政府と日銀によるデット・エクイティ・スワップを結ぶのか?
・50年債への借り換えなのか?
・はたまた、日銀仮想通貨(仮イェンカレンシー)発行なのか?(紙幣切替)
など色々あるんでしょう・・・。
今、5〜10年先は良いとして・・・、あと15年先(たいていの人はピンピン元気に生きてるでしょう)は、
今の日銀の金融政策、日本国債の推移、日本円の推移・・・どうなることやら。
15年先に「日本円(JPY)」の死が訪れないことを切に願って!
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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