K2 Partners 事業リスク対策保険

中国が銀聯カード(Union Pay)による海外での現金引き出しを年間10万元へ制限〜国家(通貨)を信じるリスク、日本や日本円は?〜

公開日: : 海外居住者の資産運用

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。

今回は特に中国在住の日本人やインバウンド需要を期待する日本人にとって影響がある情報です。

中国が銀聯カード(Union Pay)による海外での現金引き出しを年間10万元へ制限!2(出典:South China Morning Post)

突如、中国当局(中国国家外為管理局)から発表された「銀聯カード(Union Pay)による海外での現金引き出しを年間10万元(USD15,713)に制限する」というニュースです。同時にVISAやMASTER CARDの発行したクレジットカードでの引き出しも対象になっています。

現在
・1日当たりの引き出しのみ制限で、上限は1万元(同等額)の引き出し可能

2016年から
・年間10万元(USD15,713)へ制限
・VISAやMASTER CARDの発行したクレジットカードでの引き出しも対象
・2015年の残り3ヶ月については、5万元(同等額)を上限として引き出しが可能

ある意味で中国当局による「資本規制(=現金引き出し制限)」の色合いが強い決定です。このように海外での現金引き出しに制限をかけることで、中国国内からの資本逃避を防ぐ狙いがあります。新興国ならではの政策と考えられがちですが、今後の日本でも十分に有り得る政策かと思います。

まず、中国国内に住んでいる日本人は「中国人民元(CNH)」で生活していますが、国家(中国)と自分の資産(預金や運用資金)は分けて考える必要があります。

どういうことかと言えば、現地駐在員や中国現地採用の日本人は給与や生活は中国人民が必要ですが、それ以外の「蓄えられる資金(預金や運用資金)」に関しては、中国人民元以外で保有するという考え方です。つまりは通貨分散の考え方ですね。

「自分の資産と国家の切り分け(通貨分散)」は、中国に限らずブラジルなど新興国では「当たり前」に行われていることです。

※ブラジル人の金融マンから聞いたブラジル経済について〜国家を信じないからこその資産防衛方法〜/投資と社会事情の関係

そもそも「国(政治=自国通貨)」を信じているかどうかという点ではブラジルや中国など新興国に住む人と「日本円(自国通貨)を信じきっている日本人」では大きく違います。

特にブラジルやアルゼンチンなどが経験したハイパーインフレや直近のギリシャのような預金封鎖などを経験している国の人たちは根本的に「国(国家)=自国通貨」を信用していません。だからこそクレジットカードから米ドル建てで積立投資が出来る海外積立投資を通じて「自分の資産を、国家と切り分ける」ことをしています。

過去歴史を遡れば分かりますが国家は大義名分もなく、平気で個人の資産没収や資金引き出しなど制限、資産課税などを行ってきます。それは、残念ながら日本も例外ではないはずです。まして、マイナンバー制度によって、個人資産が丸裸にされるのですから・・・。

※さぁ10月!いよいよ「マイナンバー」通知開始!〜資産把握≒増税+デノミ+預金封鎖への道〜/投資と社会事情の関係

今回の中国当局の動きは、一つの反面教師にしたいものです。

また、海外での資金引き出しが制限されているだけで現金持ち出しやデビットカード、クレジットカード利用に関して制限がかかっている訳ではないので、日本国内におけるインバウンド需要が急激に細るという懸念はあまりないかな?と想定されます。

自分の資産を守るのは自分自身であって、決して国家ではないという事を改めて認識しておきましょう。

(カバー写真:South China Morning Post)





海外積立投資入門書(マニュアル)を
無料進呈します

毎月の余剰資金から少額ずつ(100ドルから)の積立をしていくことで、ドルコスト平均法と複利運用を使った資産形成をすることができます。
海外積立投資には以下の4つの種類があります。

  • 最高5%上乗せボーナスを最初にもらった上で、200本のオフショアファンドで積立
  • 10年後(満期)に100%の元本確保をした上で、S&P500で積立
  • 15年後(満期)に140%の元本確保をした上で、S&P500で積立
  • 20年後(満期)に160%の元本確保をした上で、S&P500で積立

関連記事

世界最強パスポート王座決定!VISA無し渡航し放題のパスポート保有国はどこ?

こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。 今週、英国紙The Telegraphにで、”The

記事を読む

2017年「生活の質」が高い世界都市ランキング(MERCER発表)

こんにちは、投資アドバイザーの真原です。 今回は、MERCERが発表した「2017年版世界都市

記事を読む

【Q&A】『全世界ポータブル(持ち運び可能な)資産運用方法とは?〜海外駐在、海外居住者や移住者は必見〜

こんにちは、眞原です。 今回は、Q&A形式です。 ポイントは、 ・中長期での海

記事を読む

国内各銀行の「非居住者向け(海外在住者)」のサービス対応と海外送金時のマイナンバー対応まとめ(2020年)

こんにちは、真原です。 今回は「非居住者(海外在住者)」向けの情報。 新型コロナウィルス

記事を読む

【海外居住情報】グローバル都市比較リビングコスト高低ランキング2018

こんにちは、眞原です。 今回は、海外居住情報。 エクスパッドの「生活費ランキング(リビン

記事を読む

20代の若い世代が海外移住を目指す中で「日本の証券口座と海外証券口座開設の違い(疑問)と資産運用全般」について

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。 今回は20代の若い世代が

記事を読む

節税意識の変化、今後の富裕層は日本国籍(パスポート)を変更していくか?

こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。 今回は、富裕層課税と節税と生き方について。ちょうど昨晩、

記事を読む

2018年世界最強パスポート王座決定!VISA無し渡航し放題のパスポート保有国はどこだ?

こんにちは、眞原です。 毎年やって参りましたこの季節! 『2018年世界最強パスポート王

記事を読む

Cost of Living(生活費)が高い国地域ランキング2017〜The Economist 調べ〜

こんにちは、眞原です。 アメリカではトランプ・バンの影響でVISA発給が厳しくなっていたりで、

記事を読む

2017年版「世界で最も住みやすい都市ランキング」7年連続で・・・

こんにちは、眞原です。 今回は、毎年恒例、英エコノミスト誌のEIU(Economist Int

記事を読む

  • リアルタイム無料コンサルティング受付中お申込みはこちら

  • 『最新投資情報』と 『オフショア 投資情報』を具体的なファンド名を 用いて公開中。

      メールアドレスを入力後『登録』を押してください。

    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

    • k2-holdings.jpg
      k2-investment.jpg
      k2-assurance.jpg
      k2-partners.jpg
      k2-partners.jpg
      k2-partners.jpg
      goldmember_banner.jpg
      生命保険相談バナー
    PAGE TOP ↑