世界CoCosオープン(毎月決算型)<為替プレミアム・為替ヘッジあり・なし>(愛称:ココマスター)
公開日:
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最終更新日:2021/02/10
日本の投資信託(ミューチャル・ファンド)やETF
国内ファンド解説
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
投資信託(ファンド)で資産運用をしている投資家へ情報をお伝えしています。
今回は、2/2〜26まで三菱UFJモルガン・スタンレー証券から新規募集販売されている『世界CoCosオープン(毎月決算型)<為替プレミアム・為替ヘッジあり・なし>(愛称:ココマスター)』の情報です。
特徴は大きく2つ。
1.)偶発転換社債ファンドへの投資(Contingent Convertible Securities)
2.)為替プレミアム・為替ヘッジあり・為替ヘッジなしの3つから選択可能
特徴の1つ目が今回のファンドの目玉です。
具体的に確認します。
1.)偶発転換社債ファンドへの投資(Contingent Convertible Securities)
これは、世界の金融機関が発行するCoCos=Contingent Convertible Securities=偶発転換社債への投資ということです。「転換社債って何なの?」という事ですが、社債の1つで、とある条件を元に株式へ転換することが出来る社債です。
もっと具体的にCoCosを確認すると、
劣後債や優先証券に一定条件(下の2つのトリガー条項)が付いているものを指すようです。
・発行体の自己資本比率が一定水準を下回った場合の元本削減や普通株式への転換
・発行体が実質破綻となった場合における元本削減や普通株式への転換
ここまで読み進めると「アレ?どこかで聞いた事があるような??」という既視感を覚える個人投資家もいるのではないでしょうか?そうです!過去に何度も販売されてきた、劣後債ファンドや優先出資証券ファンド、ハイブリッド証券ファンドと呼ばれるファンドとほとんど変わりありません。
上で見ても分かりますが、劣後債や優先証券よりも相対的に良い利回り(リスクが大きくなる)ですが、同時に信用リスクの影響から価格のブレが大きくなります。
実はこのようなファンドが販売される背景があって・・・それは金融機関の自己資本比率を規制するバーゼルⅢというものです。バーゼルⅢ(自己資本規制)では、劣後債や優先証券が自己資本に組み入れられないという背景から、今後はこのような偶発転換社債の発行額が増加すると見られているようです。
ここまでは金融機関側の要件です。
投資信託(ファンド)で資産運用をしている投資家からすれば「投資するメリットあるの?」というのが重要です。正直、これまでに劣後債ファンドや優先出資証券ファンド、ハイブリッド証券ファンドに投資している投資家は資産内容がほとんど変わらないので分散になりませんし敢て投資する必要はないでしょう。
それでは、このファンドのポートフォリオを確認してみましょう。
ポートフォリオ格付けはBB+ですが、ユーロ圏の金融機関の組み入れ比率が大きいのでユーロ危機(財政問題)からの影響を受けやすい特徴がありそうです。
特徴の2つ目です。
2.)為替プレミアム・為替ヘッジあり・為替ヘッジなしの3つから選択可能
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が販売している新規ファンドは、ほとんどこのプレミアム戦略(オプション・プレミアム)を使っています。もともとはずっと以前からオフショアファンドの戦略の1であるオプション・プレミアム戦略を、ようやく日本のファンドが取り入れただけなんですけどね。
ここ数年で日本の毎月分配型の投資信託ではブラジルレアルなどの通貨選択型ファンドは、ハイリスク・ハイリターンという事で、このようなオプション・プレミアム戦略を用いてリターンを上げるようにシフトしています。
オプション・プレミアムでもちゃんとリターンを上げているファンドもあれば、あれれ?というようなファンドもあるので、新規投資をする時には気をつけなくてはいけません。
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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