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「国難突破解散」と日本の財政と金融市場のお話(日本ソブリン債CDS急上昇)

こんにちは、眞原です。

今回は「日本の財政事情と金融市場」について。

先に日本の政治について(※改めて書くまでもありませんが、私は特定の支持政党など全くありませんし、且つリバタリアンです)。

なぜ今のタイミングなのか不確かなままでの解散総選挙決定


(出典:BBC)

昨日、日本の安倍首相が、

「国難突破解散」

という正直、何の大義も無いような解散総選挙を発表しました。

任期があるなら最後まで全うしようよと思うのですが・・・、そもそも解散総選挙って、約500億円にものぼるカネ(税金)がかかるらしいですよ?

しかも、これまで「解散しない」と言っていたにも関わらず「解散宣言」をするという、まるでウソの塊の政治決断って見てて腹立たしい(「永田町では解散はウソを付いて良い」って、そもそもソレがオカシイだろうと!)。

とはいえ、彼らを選んでいる日本の有権者の責任でしょうし、民主主義は大多数にとって良い政治であって、日本人の全員が全員満足する政治や行政、国家のあり方などは、桃源郷(ユートピア)です。

でも個人的には日本は本来の「民主主義」ではなく「既得権益+高齢者(シルバー)民主主義(+高級官僚政治)」だと思っています。

さて、今回「8%→10%増税への消費税の使い途を問う(消費増税分を教育無償化へ充て財政再建化を遅らせる)」ということのようですが、おおかた選挙前に言っていることと、実際にやっていることが不一致過ぎて何を信じていいやら・・・。

消費増税分や各種税金がちゃんと使われるなら大いに応援したいものの、何かしら問題(?)が起これば、ほとんどの場合は「記憶にない」というのが、常套句・・・。

そして今回の「解散」までの流れは、

「森友・加計学園問題発生」→「印象操作だ!」
→証拠のようなものが続々と露わに→「記憶にない」「書類は破棄」
→「何か指摘があればその都度真摯に説明責任を果たす」→国会開かず
→内閣改造→「結果本位の仕事人内閣だ」
→「北朝鮮のミサイルが我が国の上空を通過した!」→「国難だ!」
→「国難突破の衆議院解散!」

ですよね。。

「森友/家計問題」についても引き続き真摯に説明してくとのことですが、国会が開催されない以上は説明する場もないし、選挙が終わるまで棚上げ。

そして、忘れっぽい日本人(有権者)は選挙が終われば「あぁ、あったなー、そういう問題も(11月になってバタバタ)というように風化していき、「国難」が襲い掛かってくる可能性の中、さらに12月は年の瀬になるからみんな忙しなくバタバタ、そして年末年始となり、新内閣の様子見をしつつ「それら問題は忘れされれる(というかマスコミも報道しない)」ということになるのでしょう。

政治に無関心な有権者が増え続けながら、このように日本の政治は進み続け、かつてのように「(ある種一党独裁のような)政権運営政党が変わらない時代」が60年も続けば続くほど、政治と民間(大手企業)はもっとドロドロとした、表に現れないような「癒着のようなもの」があるのは当然だと思います・・・。

政治的な影響力が大きな医療業界や建設業界などの「交付金/補助金/助成金制度」など最たるものではないでしょうか・・・。

誰のための政治なのでしょうか・・・、お願いだから真の意味で今の若い世代とこれからのこどもの明るい未来のために政をして欲しい。。

プライマリーバランス黒字化/財政再建は先送り

さて、安倍首相のいう「国難突破」ですが、まずは次回の消費増税分を「(少子高齢社会に対処する上で)全世代型の社会保障に充てていく+借金返済に充てていく」とのことです。

その結果これまで、政府が国際舞台において(ある種国際的には公約としてみられてきた)

『2020年のプライマリーバランス(PB,基礎的財政収支)の黒字化は先送り』

となることを首相自らが認める事になりました。

これって、どういうことかと言えば、

『財政再建のための、増税や社会保障費増加を未来の子どもたちに対してツケで回す』

ということどほとんど変わらないと思います。

各国予算別比較!止まらない日本の少子高齢化!社会保障費増大には増税と国債発行で対応しゆくゆくはマイナンバー制度で資産把握から・・・?

ここまでのように、また今回のように「プライマリーバランス(基礎的財政収支、PB)黒字化」の「延期(先送り)」や「見通しが立たない状況」であれば、そもそも「プライマリーバランス(基礎的財政収支、PB)」を黒字化するつもりがあるのかどうか?ようは本気で国債を返済するつもりがあるのかどうか?と疑問になってきます。

プライマリーバランス(基礎的財政収支、PB)とは、

税収=一般歳出
→プライマリーバランスが均衡

 

(税収+赤字国債)=一般歳出
→プライマリーバランスが赤字

ということです。

確かに、多くの世界各国で「赤字」ですが、それを延々に「赤字」を放任していくと、ギリシャやブラジルなどのように放漫財政となり、金融市場においてデフォルト化しかねないので、それを防ぐ上で「増税」や「社会保障費カット」という国民にとって重いものがのしかかってくることになります。

つまり、プライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字化させるということは「税収を増やすか?」「赤字国債を減らすか?」、その両方かしかありません。

PB黒字化の先送りを素直に反応した金融市場

<日本国債CDS(クレットデフォルトスワップ=コスト)が上昇>

(出典:Bloomberg)

「2020年のPB黒字化達成が不可能になった」と安倍首相が認めたことで、

日本国債のクレット・デフォルト・スワップ(債券への保険となる金融商品)が急激に上昇

しました。

端的に言えば、

「日本国債の格付けが引き下げられるのでは?」

という思惑が金融市場では働いている、ということです。

なので、日本国債(日本政府)がその信用の裏付けとなっている例えば、銀行や電力会社などへの信用にも影響を与えてくることになります。

さらに「為替(JPY)」についても、その影響は出てきます。

ちょうど「2015年9月に米大手格付け会社S&Pが日本国債の格下げを発表」した際にもブログで取り上げました。

格付け会社S&Pが日本国債をA+へ格下げした意味は「今後の増税+社会保障(年金)カット」〜老後への備えをいち早く〜

海外の金融マンと話をしていても、海外メディアをみていても、

「アベノミクス」は失敗している

というのが共通認識です(国内メディアはそうとは大っぴらに報道しませんが!!)。

結局、

継続的な経済成長なくして、企業収益改善+設備投資+賃上げが継続的に行わる訳もなく、国民(労働者)の「可処分所得」が殖える訳もなく、国の税収も上がらず、さらに少子高齢社会で年金生活が心配でお金を貯め込みデフレ継続、日銀はインフレ化させる為に金融緩和を継続し円安(円の価値目減り)、その金融政策の出口戦略はなし

という、この状況が無限ループになっているということでしょう。

まさに「国難」ですね。

さぁ、10/28 総選挙の結果やいかに・・・。





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  • 眞原郁哉

    1986年、兵庫県神戸市生まれ。

    同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社。その後、K2 Investment株式会社入社。投資アドバイザーとしてクライアントのためになるアドバイスをできることにやりがいを持ってます。

    趣味はダンス、ネットサーフィン、珈琲。体育会系に見えて、実はインドアでもあったりします(笑)。

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