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世界で「米国債」の最大保有国はどこだ!(世界パワーバランスは通貨バランス)

公開日: : 最終更新日:2016/12/19 投資と社会事情の関係

こんにちは、投資アドバイザーの眞原です。

今回は、米国債についての情報。

米国債の最大保有国は日本

<米国債保有トップ10国・地域>
(出典:Bloomberg)

先日2016年12月15日発表された10月の対米証券投資動向で分かったのは、日本の米国債残高と中国の米国債残高保有額が逆転(もとに戻った)。

日本:1兆1,300億ドル(3ヶ月連続減少)
中国:1兆1,200億ドル(5ヶ月連続、6年ぶりの低水準まで保有額を減少)

日本と中国で米国債全体の約37%を保有しています。

<米国債保有トップ10国・地域>
1.)Japan(2015年は実質最も保有額が多かった)
2.)China(最近は米国債を売りまくっている)
3.)Ireland(自国の経済規模よりも大きい米国債を保有)
4.)The Cayman Island(世界60%のヘッジファンドなどを介して保有)
5.)Brazil(2016年3月に1billionを売却)
6.)Switzerland(世界のクロスボーダー資産運用の28%シェアを持つため)
7.)Luxembourg($3.5 Trillionの価値を持つミューチャル・ファンドと150を超える銀行が登記されているため)
8.)The United Kingdom(多くの米国債売却の結果、低いランクイン)
9.)Taiwan(民間企業の保有残高増加中)
10.)Hong Kong(中国のSAR(Special Administrative Region)として米国債を保有)

米国債を「売る」中国の思惑と今後

「米国債=米国の借金」は、諸外国が保有している(特に日本の場合は持たされている)ので、ほぼ暗黙知のように「米国債はデフォルトしない」と金融市場では共通暗黙ルールがあります。

仮に米国がデフォルトすると世界システムそのものがおかしくなる・・・そもそも米国の格付けはあってないようなものかなとも思っています。

※主要国の国債格付けと2つの格付け方法(依頼格付けと勝手格付け)/制度・規制・法律・金融政策

さて注目すべきは「中国の動向」です。

「5ヶ月連続」で米国債を売りに売りまくっている状況です。

<日中の米国債保有残高推移(白線:中国/青線:日本)>

(出典:Bloomberg)

その主な要因となっているのは「人民元安」

<USD/CNY 5年為替推移>

(出典:Bloomberg)

止まらぬ人民元安に歯止めをかけるべく、結果中国の外貨準備高(米ドル)が減少していることもあり(11月の外貨準備高は3兆520億ドル)、今後もさらに外貨準備を取り崩す必要があると考えられています。

つまり「人民元を守るべく米国債を売っている中国の事情」

というのが、この米国債保有額ランキングの変動ということです。

面白いのは、

中国は人民元相場維持(人民元安を防ぐため)に、米ドル資産(米国債)を売っているものの、逆に日本は「日本円安」を(むしろ)喜んで放置している違いがある

ということが言えます。

このような背景も踏まえて今後注意すべきは「人民元相場(人民元安)の推移」と「米国債の金利」でしょう。

このまま中国が米国債を売り続けると只でさえ上昇中米国金利の上昇に拍車をかけかねないとの思惑もあるからです。

トランプ次期政権が中国への強硬姿勢と台湾への歩み寄り、直近あった中国が米国の無人潜水機を拿捕した事件などを踏まえると、米中の緊張感が高まりを見せるのが2017年かもしれません。

ただ、それでも、中国が米国債をもっと大量な投げ売りに動けない、動かいない事情としては米国債の金利上昇は米国債価格下落になるので、自分の首を自分で締めることになりかねないからです。

国債のリスクがゼロという定義?それが変更されれば・・・日本国債は?

2015年に情報が流れていましたが、日本のメディアはあまり取り上げていなかったですが、

「国債のリスクウェート見直しの可能性」

というのがマーケットで言われています。

※「国債」がリスクウェートゼロで無くなるかも!?(金融機関へのダメージ)/財政問題

「米国債」は諸外国に借金をしているので、仮にデフォルト(財政破綻)してしまうとその諸外国が困ってしまので、実際ほとんど暗黙知としてそれはアリエナイという話ですが、かたや日本の場合はどうでしょうか?

日本国債は、国内で消化しているから金利が上がっても大して問題ない(金利が上がって国債価格が下落しても問題ない。むしろ国内の日本国民の財産で国債を保有していることとほぼ同じ意味だから、日本はデフォルトしない

との話しよく耳にします。

本当にそうでしょうか・・・。

日本国債の金利が上昇し(国債価格下落)で実際困るのは大量の日本国債を保有している、日銀、日本のメガバンクや保険会社、ゆうちょ、地銀など(=国民の預貯金)です。

日本国債は、日本の国民預貯金を担保にして発行しているようなものですから・・・日本の場合は借金をチャラにしようと思えば

国民の預貯金と赤字国債(借金)をガッチャンコと相殺すれば良いだけ

ですものね。

※現在の日本において戦後直後の「ハイパーインフレ」と「預金封鎖&新円切替」と「財産税」は杞憂か?/財政問題

かく言う日本は米国債を1兆1,300億ドル(約133兆円)持っている訳で、日本自国の借金事情を考えれば米国債(米国の借金)を肩代わりしている場合じゃないなーと思いますが。。



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  • 眞原郁哉

    1986年、兵庫県神戸市生まれ。

    同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社。その後、K2 Investment株式会社入社。投資アドバイザーとしてクライアントのためになるアドバイスをできることにやりがいを持ってます。

    趣味はダンス、ネットサーフィン、珈琲。体育会系に見えて、実はインドアでもあったりします(笑)。

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