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米国12月利上げ後の確認(FOMC議事録公表)、円安継続か?

公開日: : 最終更新日:2021/02/09 マーケット全般(株式、債券、為替)

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。

日本時間の今晩(11/18)に10/27-28に行われた米国FOMC議事録が公表されます。

かれこれ米国が2015年内に利上げをすると言い続けてかなりの期待を裏切られ続けてきましたが(もはや「金利上げる上げる詐欺のような」)、ようやく「12/15-16日に利上げが実施されるだろう」という見方になってきました。

というのも、10月のFOMC後の声明文の中で「次回会合(12月)に利上げが適切かどうかを検討する」というような一文を加えた事がマーケット関係者にとっての「12月利上げ期待の大きな根拠」となっています。それまでは「12月も見送るんじゃないか?」という雰囲気すら漂っていましたが、それを払拭した形です。

これが、各金融機関のメンツを賭けた利上げ予想

米国12月利上げ後の確認(FOMC議事録公表)、円安継続か?1(出典:Bloomberg)

下の月が「利上げ予想月」で、数字は各金融機関の優秀なアナリストたちが自身のプライドと会社の威信をかけて予想している結果です。

12月利上予想:88%
Bank of America、Barclays、Comerica、Credit Suisse、Goldman Sachs、JPMorgan、Moody’s Capital Market、Nomura、TD Securities、Wells Fargo

2016年1月利上予想:3%
IHS Global Insight

3月利上げ予想:7%
Deutsche Bank

と、ほとんどの大手金融機関は「12月利上げ」を折り込みに来ているという流れです。

ちなみに、こちらが「10月時点」の予想

米国12月利上げ後の確認(FOMC議事録公表)、円安継続か?2(出典:同上)

10月時点では「3月利上げ」と予想していた、Barclays、Moody’s Capital Market、Nomura、TD Securities各社が12月に前倒しの利上予想と修正してきました。

さらに、こちらが9月時点で私がブログ記事でまとめ。

※マーケット関係者の米国9月利上げ予想は48%に下落!兎にも角にも9/16-17に世界経済が動く!〜米ドル高新興国通貨安に備える〜/為替

Goldman Sachsだけブレずに12月利上げ予想を貫いていますね。

利上げ後のFRB見通しで、ドル高(円安)傾向継続か?

さすがに現時点において「米国が利上げをしたら投資している資産がどうなるか?」なんてことを悠長に考えている個人投資家は少なくなってきていると思いますが(度々このブログでも利上げを見据えると、ブラジル・レアルなどの新興国資産は売却している方が良いですよと伝えているように・・・)、まだ対策してないよという場合には、改めてこちらで復習してみてください。

※円安米ドル高に備えたい人へ送る「米国利上げ情報特集」〜9/18 FRBの利上げ判断はいかに?〜/為替

さて、12月利上げは確実だと思いますが、その後の経済状況や資産運用について考える上では今晩のFOMC議事録発表が重要になってきます。

今晩発表の10月FOMC議事録のポイントを考えると、

1.)12月利上げへのさらなる言及や条件など
→継続した12月利上げへの言及の有無

2.)グローバルリスクへの言及(特に中国経済やグローバル経済について)
→9月の声明文からは中国への言及が消えている点は注目すべき

3.)07−09年まで行ってきたQE(量的緩和策)での債券購入プログラムの出口戦略についての言及
→現時点での言及は無く、仮に言及された場合にはマーケットインパクトは大きくなると予想。

<USD/JPY 5年為替チャート>米国12月利上げ後の確認(FOMC議事録公表)、円安継続か?3為替はシーソーなので一方向へ傾き続けるのは想定しがたいですが、5年間を振り返るとその推移がよく分かります。

また安倍政権下においては日銀の金融緩和策も後押して1ドル=100円台だった推移が目先123円台程度にまで20%以上の円安方向(ドル高)へ押し上げられている状況です。これでは日本円資産しか持っていない人の場合には、単純に20%の円資産価値目減りになってしまっている状況ですね。

※5年間で対ドル30%超の円安に!それはつまり1,000万円が700万円になったこと。円資産目減りを防ぐ方法は?/為替

2015年5月には1ドル=125円水準をタッチしその後123円台半ば程度で推移していますが、今晩の議事録公表でさらなる「ドル高円安」になり得るかなという局面に差し掛かっています。125円台を超えてくると、サラッと128−130円台近辺まで円安にブレやすい環境です。

大半の日本の個人投資家(投資していない人も含めて)の総資産は90%以上が「円資産」です。

・預貯金や毎月の給与、受け取る年金は「円資産」
・野村證券など証券会社で投資している投資信託(ミューチャル・ファンド)は「円建て」
・加入している生命保険は「円資産」
・子どもための学資保険は「円資産」
・投資用不動産も「円建て」

ということは「所得や年金増加」などで円資産そのものが増えず、さらなる円安(ドル高)が進み、その分物価が上昇していくと、単に円資産が減っているということになります。円安になると得をするのは大企業であって、個人は貧しくなる一方です。

これを「円の為替リスク」と言わずして何と言うのでしょうか・・・。外貨を持つことを「為替リスク」という人がいますが「円しか持たないことが、完全に為替リスクを負っている」ということにいち早く気づいた人は海外積立投資などで外貨へ資産をシフトさせています。

日本円しか持たない個人は、まずは今晩のFOMC議事録公表の確認。そして、12/15-16の米国利上げ (予想)に備えていきたいものです。



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    • 眞原郁哉

      兵庫県神戸市出身。

      同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社(リテール営業)。その後、K2Holdings(K2Investment/K2Partners)に参画。投資アドバイザーとしてクライアントにより客観的にマクロ/ミクロ経済を踏まえて資産運用の情報発信、コンサルティングできることにやりがいを感じています。

      趣味はジム(筋トレ)、哲学、遺跡(世界遺産巡り)、旅行、映画、ネットサーフィン、珈琲、陰謀説の妄想。本格的に筋トレを開始してから、ほとんどお酒を飲まなくなりました。近いうちに格闘技(KravMaga)を開始したい。

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