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輸出企業の円安ドル高予測を参考にして、個人投資家も円安ドル高による「円資産目減りリスク」に備えよう!

公開日: : 為替マーケット全般

こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。

特に今週のグローバルマーケット環境ではギリシャと中国の混乱を何とかパスしたことで(根本的な解決を先延ばしした)、現在はズバリ「米国利上げ」に傾いています。

そんな中、「為替動向」について興味深い発言を目にしたので情報を発信したいと思います。

現在、毎年夏の恒例行事「経団連夏季フォーラム」が軽井沢で行われていますが、新日鉄住金相談役の友野氏がこのように発言しています。

ロイター記事から引用します。

Screen Shot 2015-07-23 at 18.39.08(出典:REUTERS)

「ドル円相場が1ドル=125円程度まで円安となっている状況でも「生産拠点の国内回帰はない」」と述べたようです。
さらに、「鉄鋼業界にとって、為替は一部の要因に過ぎない。六重苦と言われている状況のうち、まだ法人税の高さ、人手不足、今更工場用地は手に入らない、電気代が高いといった要因からみて、本格的な国内回帰は考えにくい」とのこと。
鉄鋼業界の収益にとって円安進行は「原材料輸入と製品輸出の両面がありニュートラル」であり、影響はないとしながらも「自動車、電機など鉄鋼ユーザーにとっては、円安の方が望ましいため、鉄鋼需要という面では円安で良い」との見方を示した。
環太平洋連携協定(TPP)のメリットに関し「鉄鋼業界にとっても日本の産業界全体にとってもメリットがある」との期待を示した。

ということで、目下「円安歓迎(≠敬遠)」ということのようです。

日本を代表する鉄鋼会社がこのような方向性(予測)でビジネスをしているということは無視できません。日本のマスコミは「円安になっていけば、日本に工場が回帰する」という穿った論調がありますが、現場のビジネスはそのように動いていないのはもちろんのこと、海外メディア(CNBC)では国内メディアと違って冷静な見方を、4月時点で報じています。

こちら、

Screen Shot 2015-07-23 at 18.39.29(出典:CNBC)

当時の為替レートは1ドル=119円(今よりも6%円高水準)

Screen Shot 2015-07-23 at 19.06.48海外メディアが冷静に伝えていたのは「海外市場が拡大する一方で日本市場は少子高齢化社会が進み人口が減少も続く以上「パイ(マーケット拡大)がある国や地域でモノを作り売る方が最も良い」という合理的な判断をしている」ということ。それを円高時に学び実践した企業が、日本のメディアが伝えるように易々と国内回帰をするか?という答えがノーなのは、今回の新日鉄住金の相談役の発言を見ても分かる通りでしょう。

個人投資家が企業活動の動向(予測)を参考にする

企業経営では、中長期で見ている側面と(例えば今話題に上がっている東◯の問題のように「目先の利益を上げよ!」と)長短の両側面がある訳ですが、特に生産面など中長期経営に影響を与える「為替見通し」は個人投資家も自分の資産運用にとっては参考にして見習って考えるべき点です。

今は1ドル=124円台ですが具体的には、2015年度の大企業製造業で1ドル=115円62銭(前回111円81銭)と直近でも「円安ドル高」方向に修正しています。想定として「円安・ドル高」方向ということです。

つまり、企業としては「円安・ドル高」ヘッジをする必要があるのでできるだけ想定して円高水準の時にドルを買うという「経済合理的な判断」と「リスクヘッジ」をしているのです。

これは個人投資家が参考にして同じようにした方が合理的だということです。残念ながら日本人(個人投資家)の約90%の資産が円資産に集中していますが、仮に今後「企業のようにドル高(円安)になると、想定していれば円資産割合を減らしてドル資産の保有を増やす」というのが、経済合理的な判断、選択、行動になります。

ただ、ほとんどの人はそれができません。

なぜか?『為替変動が「リスク(≠減るもの)」』としてしか捉えていないからです。

そういう意味では『円資産ばかりであることは完全に「リスク」なのですが・・・』

ここ数年でほとんどの主要通貨に対し30%〜50%程度円安他通貨高になっている、つまりは「その分だけ円の価値が落ちている」のに、それがイマイチ分からないという状況です。

※『5年間で対ドル30%超の円安に!それはつまり1,000万円が700万円になったこと。円資産目減りを防ぐ方法は?/為替』

夏場の揉みあい、9月からの米ドル高円安加速へ

現時点では9月「利上げ(期待)」が民間金融機関の50%以上が予測している点です。

つまり、今の1ドル=124円から、さらに「ドル高円安方向」ということと同じ意味です。

そうした中、一気に駆け上がらないの牽制要因としては、

1.)1ドル=125円台の黒田日銀総裁の介入(6/10)警戒
※『1ドル=125〜130円は真空地帯。6/10、虚を突いた黒田日銀総裁発言で円高ドル安へ。今後の為替推移は?/為替』
2)9月利上げではなくなった場合の失望と懐疑
3.)米国経済の急失速(指標面、企業決算面)
4.)TPP交渉によるドル安円高誘導(政治面)

などがあるからです。

いずれにせよ(遅かれ早かれ)今よりも、かなり高い確率で率で、ドル高円安になる可能性は大です。

円資産100%で持っている日本人や個人投資家は企業動向を参考にしつつも「大枠での流れ」を捉えて、オフショアファンドなど外貨資産運用をして、為替による資産目減りしないように備えましょう。

(カバー写真:Bloomberg)



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  • 眞原郁哉

    1986年、兵庫県神戸市生まれ。

    同志社大学商学部(マクロ金融専攻)卒業後、野村證券入社。その後、K2 Investment株式会社入社。投資アドバイザーとしてクライアントのためになるアドバイスをできることにやりがいを持ってます。

    趣味はダンス、ネットサーフィン、珈琲。体育会系に見えて、実はインドアでもあったりします(笑)。

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